「S-TRAIN4号」西武秩父->横浜間列車指定券

S-TRAIN4号座席指定券

西武秩父から横浜への「S-TRAIN 4号」の座席指定券です。
西武、東京メトロ、東急、横浜高速鉄道の4社直通列車で、秩父から、元町・中華街まで100km以上の距離を走行します。
土休日に横浜や東急東横線沿線から秩父方面への行楽の足として、あるいは西武沿線から横浜への行楽の足として、午前と夕方に運行されています。

「S-TRAIN」という種別

始発駅の西武秩父で案内表示を見てびっくり。

S-TRAIN

秩父駅の案内表示。列車種別が「S」のみ。知らない人が見たらなんだこれは?となりそう。

種別「S」ってなんですかこれは。
てっきり列車の愛称が「ちちぶ」とか「むさし」とかとならんで「S-TRAIN」なのかと思ってたのですが、「S-TRAIN」って種別を表すのですね。
よくよくきっぷを見ると、券面は「特急券」ではなく「座席指定券」となっていますし、案内放送や案内表示も「特急」「急行」などは一切使わず、「S-TRAIN」という列車として案内していました。

列車種別としては「特急」のすぐ下ぐらいの種別かな。西武鉄道のサイトでは「特急電車・座席指定列車」という表現になっています。

特急電車・座席指定列車
西武鉄道の「特急電車・座席指定列車」について。西武鉄道のご利用に関する情報をご紹介。運行情報から、各駅時刻表、路線図、特急ラビュー・特急レッドアロー号・S-TRAIN・拝島ライナーのご案内、乗換案内、...

そんな「S-TRAIN」ですが、西武秩父駅に入線してきました。40000系電車です。

 

西武秩父に停車中の「S-TRAIN」

S-TRAINが停車中。反対側のホームには池袋行き特急「ちちぶ」も停車中。ちなみにこのレッドアローは現在は秩父から撤退しています。

見た目はどう見ても通勤電車です。ニューレッドアローと並ぶとますます通勤電車感を感じます。4ドアですが、「S-TRAIN」で運用時はドア開閉は1両あたり一か所のみのようです。

方向表示

方向表示は「S-TRAIN 元町・中華街」となっており、「S-TRAIN」が列車種別であることを感じさせます。しかし秩父で「元町・中華街」表示は違和感ありまくり。

側面表示は種別が「S-TRAIN」表示。なるほどこれが列車種別ってことですね。しかし、当時(5年前)埼玉県の山の中で元町・中華街の表示は違和感が。今はそう感じないかもしれませんが、湘南新宿ラインや上野東京ラインで慣れているにしてもこの表示はなかなか新鮮です。

また「LONG/CROSS」の表示はロングシートとクロスシートを切り替えれるシートで、「S-TRAIN」での運行時はもちろんクロスシート運用。かつては近鉄が多くのロング/クロスの切り替え車両をもっていましたが、最近では東武や西武、京急、東急など関東大手私鉄での導入例が目立っています。
大半が通勤通学の着席を目指した有料料金列車で、土日はこのように観光目的の列車に使われることもあります。

S-TRAINの座席

S-TRAINの座席。クロスシートだけど可動で強度を保つためかシートはやや硬め。コンセントが付いているのが特徴。

シートは近鉄のL/Cカーようなカチカチなクロスシートではなく、ちゃんと背もたれも多少なりともクッションが効いていました。もっとも効いているといっても、座面との一体感がなく、見た目以上にやわらかめの座面と見た目以上に固めの背もたれの組み合わせは、見た目以上にアンバランス感がすごい。新車のうちはいいですが、将来座面がヘタれたときはちょっと厳しいかもしれないです。
あと流石にリクライニングはしないほか、機構上どうしてもシートの下に足を入れることができないのはデュアルシートの難点です。
もっとも座面と背もたれがマッチしていないのでリクライニングはできないほうがいいかもしれません。

一方、窓側にコンセントが付き2時間以上の乗車でも電源の心配はいりません。
WiFiもあるので、簡単なネット環境が揃います。あと地味ですがカップホルダーが各座席にあり、窓枠にモノが置けないデュアルシートの欠点を補っています。(少なくとも缶ビールをずっと持ちっぱなしにする必要はないのはありがたいです。)

東京を一気に駆け抜けろ

西武秩父を発車。発車時点ですでに17時を過ぎているので、景色は飯能あたりまでであとは暗くなってきたのと景色もどうってこともなくなってきたので、ややうとうと。

飯能で方向転換。
周りを見回しますが客は自分以外誰もいません。時期としては中途半端というのと、池袋までならレッドアローのほうが快適だからでしょうか、ガラガラです。
ただ、池袋といってもこちらは途中で東京メトロ有楽町線に乗り入れます。小竹向原駅に停車するものの、運転停車でドアは開きません。ここで乗務員が東京メトロに変わる旨の放送が入りました。
池袋はなぜか降車のみ。ここまで空いているのならば乗車認めてもいいのでは?と思うのですが、なぜか認めてません。新宿三丁目は乗車・下車可能。

池袋からは東急東横線に入ります。
ここで独りぼっちだった車内に客が入ってきました。土休日とはいえ、空いている列車めがけて乗ってきたようで、とても指定券を持っているとは思えず、案の定車掌から購入していたようでした。

東横線ですが、確か特急は中目黒や菊名、武蔵小杉に止まっていた気がしますが、「S-TRAIN」は自由が丘のみ。これだけ見ると特急より上の種別のようにも見えます。ただ、中目黒や武蔵小杉も通過駅ではあるものの、いったん停車はするようで、ドア扱いのないまま発車していきました。
だったら停車したらいいじゃんと思うのですが、きっぷの準備ができないのか、ちょっと謎。
というか、土休日の有料座席列車の需要は東横線でもありそうな気もするんですが。

東横線のクロスシートは以前表参道が仕事場だったころ、9000系だったかの車端部にあったボックスシートに座ったことはありますが、今回のようなクロスシート主体の列車で東横線に乗るのは初めてです。
シートが変われば景色も変わるもので、缶ビール片手にすっかり夜になってしまった東横線の各駅を眺めて回るのも視点が変わってなかなか面白いものです。
19時を回って横浜に着いたときには350ml缶ビール3本開けてしまってました。我ながらおバカ野郎です。。。

自分が乗ったときはガラガラだった「S-TRAIN」でしたが、今も土休日は横浜と秩父を結んでいます。

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