台湾鉄路管理局(台鉄)の乗車券です。台北から高雄までの「莒光」の乗車券です。
台鉄は台湾の国有鉄道で、日本の旧国鉄に近いものです。台湾一周とその枝線を運営しています。
台鉄は、日本の特急にあたる「自強」、急行にあたる「莒光」、準急・快速列車の「復興」、そして快速、普通列車にあたる「区間快車」「区間車」「普快」の5種類の列車種別に分かれます。
このうち、「自強」「莒光」「復興」号は原則として全車指定席で事前に座席指定を必要とします。これらを総称して「対号列車」と呼び、逆に座席指定が必要のない列車を「非対号列車」と呼びます。
基本的に「自強」>「莒光」>「復興」>「区間快車」>「区間車」「普快車」の順で停車駅は少なくなる傾向がありますが、必ずしもそうではなく、たとえば「自強」よりも停車駅の少ない「復興」というのもあります。
日本でいう「のぞみ」「はやて」みたいな愛称は一部(後日)を除いて使われておらず、指定をとるときは、基本的に「莒光第51次」など列車の番号で指定することになります。
また、日本のJRは運賃があって特急料金が必要ですが、台湾は列車ごとに運賃が設定されており、乗り換えると別運賃が必要となります。
今回は台北から高雄までの「莒光」第517次列車に乗車しました。所要7時間の長丁場です。運賃650元は日本円にして約2000円強。台鉄は基本的に安いです。
「2車」とあるのが2号車。「17號」とあるのが座席指定番号で17番席です。
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台北松山空港から、市内電車に乗って台北駅へ。
気温35度の亜熱帯気候ですが、台北の駅はひんやり。というか、台湾は全般冷房がやたら強い気がします。
駅のコンコースでは、地面に座り込んでいる人が多数。 日本ではこういう光景はあまり見ませんが文化の違いって奴でしょうか。
「莒光」号は機関車が客車を8両程度をひっぱる列車が多いようです。
客車はオレンジとクリームのツートンですが、結構車両ごとの違いがあるようで、中には下の写真のように自動ドアでない車両もいました。みんな知っているようで、列車が停車する前から勝手にドア開けて入っていきます。
車内は日本の特急型車両に近い形でリクライニングシートが並びます。
でやっぱり冷房効きすぎて寒い、と。
台北~高雄は数年前に開通した台湾高速鉄道(台湾新幹線)だと高雄のアクセスも含めて約2時間かかるところが、この「莒光」だと7時間。
もっとも客は非常に多く、一部区間は完全に満席でした。
車窓は日本とあまり変わりません。ただ漢字だらけなのはそりゃ台湾だからか。
ところで、台湾では駅弁が売られています。
対号列車では車内販売で駅弁を売っており、この「莒光」でもダンボールを抱えたおねえさんが駅弁を売りにきたのでひとつ買ってみました。1個60元なり。(約200円)
パッケージには台北駅が描かれています。
台湾の駅弁はご飯の上に骨付き肉というパターンが多く、この弁当もまさにそんな感じ。
さらに独特の甘い味がついているので、慣れるまではかなり苦労しそう。そして八角の香りもやはり日本人にはきついかな?
日本の駅弁は冷たくなっても美味しくなるように作られてますが、こちらは暖かいうちに食べないと基本ダメです。というか車内販売でも駅売りでも基本あったかい駅弁です。
そうこうしているうちにとっぷり日も暮れた高雄駅に到着。
夜の高雄観光考えてたけど、意外と疲れたので今回はホテルで寝ることにします。
(7/17の記事に続く)
コメント
台湾の客車列車に乗りたくて、年に1、2回、これまで10回以上訪ねています。
莒光号も日本の国鉄時代のグリーン車のように思い切りリクライニングするので、莒光号の夜行も快適でした。(冷房対策だけは必須ですが)
感心するのが台湾では客車列車の発車時に、揺れや衝撃が全くなく静かにスタートすることにです。
日本ではブルートレインでさえ、発車するときにガシャーンと衝撃が来ることが多く、もうちょっと上手に運転して欲しいと思うことも多々ありますが、衝撃が客車らしさだと思い込んでいました。
台湾では、旧型の普快車も含めてまず、衝撃はありません。運転技術だけの問題なのでしょうか・・・?