新潟から西方向に延びる越後線のうち、内野までは新潟の都市近郊路線の性格を持ち、利用客も非常に多いため、日中も20分間隔で運行されています。特に10時~15時は新潟発1分、21分、41分に統一され、利用しやすくなっています。
そんな新潟近郊の青山までの往復乗車券です。本当は片道乗車券買うつもりだったのですが、なぜか往復を購入してしまってました。
券面の特徴としては、経由に「上所」とあるところでしょうか。上所駅は新潟駅の隣にある駅で、2025年3月に開業し翌月訪問しています。
もちろん上所線なんて路線はありませんが、これは割と特殊な状況のようで新潟駅から越後線方面の乗車券を購入するとこのような表記になります。
おそらく2025年3月以前に購入すると、上所駅はありませんから経由表記は「白山」(白山駅)になっていたのではないかと推測されます。
もっとも使う側からしたら「上所」と書かれてたら「ああ、上所を経由するのか」と思う程度かもしれませんが・・・
さて、今回青山を訪問しましたが、最初に位置関係を。これがわからないとこの先の話がわかりにくいので。
JR越後線青山駅から南東方向に「イオン新潟青山店」があります。そのイオンの青山駅側とは反対側の道路に「萬代橋ライン」の青山バスストップがあり、さらにその南東にカーブしている道路の地形がありますが、これがかつての新潟交通の廃線跡となります。
今回、青山駅からイオン新潟青山店、旧新潟交通の廃線跡まで歩いてみました。
廃線跡を歩いてみよう
(1/22の記事から続く)
新潟駅に到着後、ぽんしゅ館で一杯飲んだあと越後線に乗車。4駅目の青山駅で下車します。青山駅は1面1線の片側ホーム。駅員はいませんでしたが、ドア付きのフルスペックの自動改札機が設置されています。昼間は20分間隔で、4両でも立ち客が出るほどの盛況ぶり。
ホームから降り、駅舎を出ると駅前広場みたいなのはなく目の前は完全に道路。住宅地の中に駅があり、どちらかというと私鉄の駅っぽい感じです。
で、青山駅は坂の上のほうにあるようで、そこから坂を5分ほど降りるとイオン青山店が。
元ジャスコだったイオン青山店ですが、新潟からの基幹バス「萬代橋ライン」の発着場も兼ねています。ただ、青山駅から降りるとイオンの北側に出るのですが、乗り場がわからず右往左往。
もしかすると反対側かな?と店内に入り、店を横切ると。
バスインフォメーションが。
バスの待合室を兼ねているようで、ここでバス待ちしている人もいました。新潟の地域ICカード「りゅーと」のチャージ機やバスの発着案内もあります。
そして外に出ると・・・
行き先別にバス乗り場がずらり。
この「萬代橋ライン」はかつて「新潟BRT」と呼ばれていたものです。BRTといえば鉄道転換路線である日田彦山線のBRTや気仙沼線・大船渡線のBRTが知られてますが、こちらは都市部の交通問題の解決するために導入したという経緯があります。

新潟駅・万代シティから市役所にかけては各方面からのバスが集中し、バスが団子状態になっていました。これが渋滞とそれに伴う遅延を招いていました。
そこで新潟駅~万代シティ~市役所~青山に専用の道路を設定して基幹バスを走らせ、青山などで各方面に乗り継ぐ形にすることを計画しました。
当然基幹バスは客が集中しますので、本数を多数設定すると同時に収容力の大きい連接バスを導入することになりました。
しかし、当初予定していたバス専用レーンは実現せず、結局ただのバスルートとして「新潟BRT」が2015年にスタートしました。
もっとも通常の道路に連接バスが走ると乗客の多さから遅延が目立つようになります。専用道路は実現せず、結局通常のバスと大差ないからか「BRT」の呼称は2024年に取りやめられ、系統番号「B1」が振られるようになりました。「B1」のBはやっぱりBRTのBでしょうか。
なお「B1」の後ろに枝番がつき、行き先が微妙に違いますが、基幹ルートとなる新潟駅~青山の系統が「B10」です。
上の写真は「B10」系統、元「新潟BRT」の青山発新潟駅前行きの系統です。
そのB10系統を撮影してカメラを南方向に向けると、どう見ても廃線跡としか思えない遺構が。このあたりの廃線というと新潟交通の電車線しかないはずなので、間違いなくそれでしょう。
気になったので遺構のほうへ。上に上がれるようです。
上がってみると廃線跡は舗装され、散歩やランニングしている人を見かけました。地図と照らし合わせると、このあたりは東青山駅付近と思われます。というか東青山駅自体が、ジャスコ青山店(現・イオン青山店)への需要を狙って開設されたそうです。
しばらく廃線跡を歩くと看板が。
この遊歩道は「オレンジロード」と呼ばれるそうで、全線開通が2021年ということは割と最近ですね。東青山駅から新大野駅まで約6.3kmの遊歩道で、看板には昔の新潟電鉄電車線の写真も掲載されていました。
イオン青山店に戻ると、新潟行きの連接バスが客待ち中。
連接バスは「ツインくる」の愛称で呼ばれるスウェーデン、スカニア製のバスで国内で他に見られる連接バスと見栄えはほぼ同じ。
なお、定員が多い分乗り降りに時間がかかるほか、交差点通過に時間がかかるなど通常のバスと比べて遅延気味のため、連接バスは専ら快速便で使用され、各停便よりも数分早く結びます。
連接バスなので、車内は特有の中折れスタイル。連接部分に座席を置くバスもありますが、萬代橋ラインではただの通路としているようです。定員116名は通常のバスの約1.7倍。
入口は後部の2か所で出口は最前部一か所。運賃は新潟駅~万代シティが120円のほかは260円均一です。当初は鉄道のようにバス停に運賃収受機能を設けることも検討していましたが結局実現せず、そういう意味でも通常のバスと限りなく近い形となっています。
後部に乗ると、特に交差点では連接バス特有のダイナミックな右左折を体感することができます。もっとも夕方の新潟駅行きという需要とは逆向きの乗車のため、連接バスの収容力はもてあまし気味で、比較的ガラガラのまま新潟駅に到着しました。
走行ルートを確認すると、かつての新潟交通電鉄線の東青山~白山前間は萬代橋ラインの青山~市役所前とほぼ同じ。また、白山前~万代シティ~新潟駅への延伸計画もあったため、この萬代橋ラインは新潟交通電車線の計画を理想とは離れてしまいましたがBRTという形で現代に実現させたスタイルということになりますでしょうか。
いずれにしても乗り鉄的な見地から見ても、このJR越後線と萬代橋ラインの歴史はなかなか興味深いものです。
(1/26の記事に続く)













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