江の川鉄道「宇津井~県境」乗車体験指定券(INAKAイルミ)

江の川鉄道乗車体験指定券

三江線の廃線跡を使用し、主に島根県の口羽と、宇津井を拠点にミニ鉄道を走らせている江の川鉄道の乗車券です。
1乗車1300円で、口羽駅、もしくは宇津井駅から島根県と広島県の県境までを往復します。本来は口羽~宇津井で走らせたかったのですが、大人の事情で広島県側の許認可が下りず、現在のような中途半端な運行になっているとのこと。

主に春から秋に運行され、江の川鉄道のホームページで20日前から予約できるほか、空席があれば当日乗車も可能です。定員は1列車あたり10名。所要時間は約40分。
きっぷは「乗車体験指定券」とされ、座席は全席指定ですがこちらでは指定できず、運行事業者が当日決めます。このため座席自体は運しだいのところがありますね。

主に昼間に運行されますが、11月下旬の宇津井駅ライトアップイベント「INAKAイルミ」の日は特別に夜間の運行となります。

INAKAイルミ | しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト
地上20mの日本一高い駅「旧JR三江線宇都井駅」周辺を地域の方が工夫を凝らして開催するイルミネーション。 眼下

2025年のINAKAイルミは11/22、23に開催されましたが、それにあわせて乗車してみました。

50周年を迎えた宇津井駅

宇津井駅

三江線全通50周年で、宇津井駅は全通の日と同時に開業なので、宇津井駅も今年で50周年ということになります。

旧国鉄・JR三江線は2018年に廃止されましたが、その中で宇津井駅は高架橋にある駅として有名で、高架のホームは地上高さ約20mは廃止視点で日本一の高さ、そして116段の階段を使って上り下りしないといけないとってもバリアブルな駅でした。

現在は北陸新幹線敦賀駅が21mで一番高い高架駅です。

エレベータなんてものはないのでもしここを通学の駅としてたら、筒石や土合同様とっても足腰が鍛えられたかもしれない(笑)

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現在は列車はありませんが、江の川鉄道のミニ列車がトコトコ走っています。

駅舎

宇津井駅駅舎。下から見上げるとますます高く感じます。

なお、現在宇津井駅への公共交通機関はありません。三次駅から備北交通の羽須美支所方面行きに乘り、伊賀和志バス停留所下車江の川沿いを北上して徒歩1時間ですが、昼間はともかく夜間はバスがないのでタクシーもしくは自家用車/レンタカーしかありません。
なお、INAKAイルミ開催中は宇津井駅に車の乗り入れが禁止され、羽須美中学校に車を止めて無料シャトルバスで移動することになります。

宇津井駅ですが近寄ってみるとかなりの迫力。

ライトアップ開始

暗くなってくるとともにらいとアップが映えてきます。江の川鉄道が宇津井駅を発車していきました。

暗くなるとだんだんイルミネーションが映えるようになります。

駅舎側

すっかり暗くなった宇津井駅。この日は宇津井駅が土木遺産認定の認定式が開催されていました。

すっかり暗くなった宇津井駅にブルーの光が映えます。ちなみに宇津井駅の階段の照明は消され、ところどころに灯があるだけなので階段上るときは足元に注意を。

屋台が出店しているほか、この日は2025年に宇津井駅は土木遺産認定のセレモニーが開催されていました。
ここで階段を上がってホームに上がります。なおホームへは200円必要です。(江の川鉄道乗車の方はそのまま上がれます。)

宇津井駅ホームからの夜景

宇津井駅ホームからの夜景。イルミネーションの灯がほのかに照らし出します。あちこちに影絵なども。

ホームに上がると宇津井の集落を見下ろすことができます。谷間の駅だけあって両側を山に挟まれた小さな集落です。通常は店はカフェが一軒のみ。

というわけで、いよいよ列車に乗車です。

江の川鉄道のバッテリー車

バッテリー駆動のミニ車両。人の高さや線路幅(1067mm)と比べると車両の小ささが丸わかりです。

車両は4人乗りの車両が3両つないで12人が乗車可能。このうち2人は運転士とガイドなので、実際に乗車できるのは10名までです。2年前までは2両だったので定員6名のまさに「ミニ列車」でした。

高さ130cmほどで身長よりも低め、1067mmの線路がやけに広く見えるのは車両の小ささがなせる業でしょうか。

発車

発車するとすぐに宇津井駅の旧JRホーム脇を通過しますが、ホームがこんな目線に。かなりの「下から目線」です。

乗車し発車するとさっそく宇津井駅ホームを通過します。目線がホームと同じぐらいのところにあり、なんとなく2階建て電車の1階席にいる気分です。

トンネル

トンネル。トンネル内では影絵が展示されています。

宇津井駅の高架を過ぎるとさっそくトンネルに。目線がかなり低いため、なんとなく鉱山のトロッコ列車に乗っている気分(笑)
途中で照明がついているところでは影絵が並べられ、宮崎駿監督の某作品をモチーフにしたちょっと太った生き物も。

一旦停止

トンネル出口手前で一旦停止。運転士が橋上の風速計を確認しに行きます。問題なかったのでそのまま発進。

トンネル出口でいったん停車。トンネル出口では島根県と広島県の県境となる第三江川橋梁の手前で停車。運転士が下車して風速計を確認します。第三江川橋梁は高さ約30mで、強風が吹くとあっという間にこのような小型車両は脱線転覆してしまうため、常に横断前に停車して確認するそうです。

特に問題なかったためそのまま発車。

足元

列車の足元は実は丸見え状態。夜だと目立ちませんが、昼間は高所恐怖症の方は足元を見ないほうがいいかも。

列車はそろりそろりと横断開始。もっとも真っ暗なのであまり高さは実感できませんが下から風が吹き込むのがわかります。

県境

第三江川橋梁上の県境標識。広島県に入ります。

橋上の県境標識で広島県に入ったことを示します。この付近は江の川上に広島県と島根県の県境があり、宇津井駅は島根県、隣の伊賀和志駅は広島県、そしてさらに隣の口羽駅は島根県と入れ替わります。

江の川を横断したところで往路は終了。バックして第三江川橋梁の島根県側にいったん停車します。ここで下車して橋を見ることが可能。ただし、橋は渡れません。

第三江川橋梁

第三江川橋梁。ライトアップされており、色変化します。気温に比べて江の川の水温が高いせいか霧が発生しています。

ここでは橋を眺めることが。もっとも真っ暗なので何も見えません。ライトアップされる光が頼みですが、やはり橋の下の様子は見えないようです。
もっとも橋梁上にはだんだん霧が立ち込め、幻想的な光景が。

トンネル内に停車中の列車。

トンネル内に停車中の列車。こうやって見るとトンネルがすごく巨大に見えますが、ただの単線非電化トンネルです(笑)

ふと停車中の車両を見ると、なんかトンネルがすごく巨大な錯覚が(笑)
車両が小さすぎるためトンネルが大きく見えるだけなのですが、ちょっとだけガリバー旅行記を思い出してしまいました(笑)

このあとは全速力で(それでも最高25km/hだそうです。)宇津井駅に戻り、約40分のミニトリップは無事完了しました。

 

 

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