かつて美濃太田から太多線、中央本線経由で名古屋まで結んでいた「ホームライナー太多2号」のグリーン券です。美濃太田から名古屋までは特急「ひだ」がありますが、こちらは岐阜経由。一方「ホームライナー太多2号」は太多線、多治見から中央線経由とかなり変則的な経路をたどっていました。
きっぷの券面は独特で「(ホ)太多2号」と列車名にカッコがつきます。おそらく列車名短縮のためなんだろうと思われ、他のホームライナーも同様の表記です。
なお、名古屋地区のホームライナーは、グリーン車の一部座席のみマルスに収容され、普通車等それ以外の座席はJR東海社内独自の管理システムで席管理を行っているようです。

なお、2025年現在中央線のホームライナーは「ホームライナー瑞浪」のみ朝2本名古屋行き、夜2本瑞浪行きで運行され、グリーン車の取り扱いも従来どおりマルスでの販売が継続されています。
一方、「ホームライナー太多」は1990年に運行開始、朝名古屋行き、夜美濃太田行きの運行でしたが、2012年春のダイヤ改正で運行終了しています。
中央線を走る気動車特急
太多線は非電化路線ですので利用可能な車両は気動車に限られ、必然的にキハ85での運行となります。美濃太田から購入していますが実際に乗車したのは多治見から。
入線してきた「ホームライナー太多2号」は全席座席が反対方向を向いていました。理由は多治見で向きが反対になるためです。ホームでは多数の乗客が待っていたのに対し、車内はそこまで乗っていません。また多治見で降りてくる人もおり、太多線の普通列車がわりに使っている人もいるようです。
ヘッドマークはシンプルに黒字に白で「ホームライナー」。多分他の列車と使いまわし前提なのでしょうか。
側面の方向幕もシンプルに黒字に白で「ホームライナー」だけ。列車種別がわかればいいだろ!的な潔さすら感じます。
キハ85は、ホームライナー太多のほか、ホームライナー岡崎、ホームライナー四日市、ホームライナーながら、ホームライナー関ケ原などにも入っていたので、使い分けせずに「ホームライナー」で統一したのでしょうね。
なお、グリーン車は全室グリーン車のキロ85が入っています。横3列、シートピッチ125センチと非常にゆとりのある座席配置が特徴でした。もっともグリーン車は10人ぐらいしか乗っていませんでしたが・・・
多治見を出ると一気に加速開始。途中停車駅は高蔵寺、大曾根、千種、金山で、高蔵寺ではそれなりに乗車があります。多治見出てすぐの古虎渓の渓谷を見て、高蔵寺から都市部に突入。派手なディーゼルエンジンを響かせて鶴舞付近の高架を走行する姿は結構貴重かも。
所用のため金山で下車しましたが、金山で見送った「ホームライナー太田」の加速は電車と変わりなく、通勤時間帯でも電車と伍して走れる性能があったことを示しています。
キハ85は2023年でJR東海から引退しましたが、後継のHC85系が中央線を走ることはあるのでしょうか。
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