京阪電車では、2017年に「プレミアムカー」と同時に、朝の通勤ラッシュ時間帯に座って移動できるライナー列車を、平日朝に樟葉→淀屋橋間で運行を開始しました。朝ラッシュの淀屋橋方面の通勤時間帯は特に混雑が激しく、七条→京橋ノンストップ時代はともかく枚方市停車の時代となると、2ドアの京阪8000系では捌ききれないことは容易に予想できました。
当初は3ドアセミクロスの9000系を投入。しかし不評だったのか9000系はロングシート化され、朝ラッシュの特急は3ドアロングシート特急となっていました。しかし着席通勤の要望が大きかったのか、2017年に「ライナー」を投入。当初は樟葉・枚方市→淀屋橋でしたが、徐々に運行区間と本数が増え、2024年現在、平日の朝夕ラッシュ時に出町柳~淀屋橋間で運行されています。
ライナー券の料金は300円または380円。プレミアムカー乗車時はライナー券は不要でプレミアムカー券が必要です。
関東でいうと京急のウイング号に近い形態でしょうか。車両は8000系が固定で使用されています。
なお、ライナー券の販売はプレミアムカー券と同じで、ネットもしくはホームの券売機、およびライナー券売り場となっています。
今回購入したのは出町柳駅改札口にある「プレミアムカー券/ライナー券売り場」で購入したもの。券面は「プレミアムカー券」に近く、レシートタイプのペラ券です。
なお、有人窓口でも座席を指定して購入できますが、列車の座席表を出してきてどこを指定するか聞く形式でした。
17時台後半の出町柳駅
平日17時台後半の出町柳駅は、様々な優等列車が入り混じる状態に。
17:34 快速急行 淀屋橋行き(通勤型車両)
17:42 快速特急「洛楽」 淀屋橋行き(8000系)
17:47 特急 淀屋橋行き(8000系)
17:55 ライナー 淀屋橋行き(8000系)
18:00 特急 淀屋橋行き(通勤型車両)
出町柳駅は島式ホーム1面2線なので、この時間帯は8000系が両側に停車することになります。また、「洛楽」は途中枚方市で先行する快速急行を追い抜くのですが、後続に追い抜かれる快速急行は京阪ではあまり見ない光景です。(2024年現在1日2本のはず)
「ライナー」は特急扱いではないようで、前面の鳩マークが消えてます。8000系は鳩マークが当たり前と思ってたので、前面の鳩マークなしはやっぱり違和感。
行き先表示の種別幕は白地に赤。これはかつての京阪特急の種別幕と同じ。ただし、液晶だからか背景色がより白っぽく見えます。
車内は当然ながら通常の特急と同じ。ただし全車座席指定席なので、網棚の座席番号をチェックする必要があります。
今回乗車した8号車22Aは最前部席となり、前面展望が楽しめますが・・・時期的に9/30は18時台はもう暗くなっていて、かろうじて京都市内のみ前面展望を楽しめました。
大阪方と違い、京都方の「ライナー」は乗車率も今一つ。京橋口と比べると通勤客が桁違いに少ないせいだからではありますが、七条を過ぎても8号車は10人もおらず、ちょっと設定は無理があったかな・・・?
ただし、四条で18時過ぎのこの時間帯が京都方通勤ラッシュのピークのようで、ライナーの直後に走る特急淀屋橋行きは通勤型車両での運行です。
夜の前面展望はやはりというか、いまいち。車内の灯りがどうしても映り込んでしまいます。もっとも都市間を結ぶ京阪なので、ビルの灯りや駅の灯りなどが頻繁に入ってくるのでそれなりに楽しめはします。
枚方市でもそこまで乗車はなくガラガラのまま京橋に到着しました。
プレミアムカーは登場当初から大人気状態となり、増備が予定されていますが、ライナーのほうはプレミアムカーに比べるといまいちだったそうです。
それでもじわじわと本数を増やしていっているあたり、「お金を払っての着席通勤」が関西でも少しずつ広まってきているのではないでしょうか。
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