(2024/04/02の記事から続く)
新得からやってきた新得発旭川行き臨時列車「秋の南富良野ノロッコ号」は幾寅駅を発車すると富良野までノンストップになります。
東鹿越を通過すると、車窓右手にかなやま湖が続きます。冬は全面結氷しますが、夏はダム湖らしくわりとおだやかです。
かなやま湖を鉄橋で越えると長大トンネルに入ります。このあたりは、金山ダム建設によってルートが変更された区間で、長大トンネル(空知トンネル)もこのときに建設されました。このため比較的線路がしっかりした区間です。
かなやま湖に分かれを告げ、今まで西に進んできた進路を北に変えるとほどなく金山駅です。
金山駅を過ぎると、狩勝峠からひたすら降りてきた勾配はゆるやかになり、比較的平坦な地形になります。幾寅駅以降、東鹿越駅付近も含めてひたすら無人地帯を走りましたが、金山駅からはぽつぽつ人屋も見えるようになってきます。
下金山を過ぎると、幾寅から達部経由で線路から離れていた国道38号線が寄り添うようになります。車も格段と増えてきて、流動の多さを感じさせます。
山部では幾寅以降、初めて駅前にかなりまとまった町並みらしい姿が見られるようになりました。このあたりは空知川の流域に開けた平地にあたり、そのまま富良野まで続いていきます。すっかり開けた富良野盆地の南端を淡々と進み、布部駅を通過します。
布部駅はフジテレビのドラマ「北の国から」の第一話の舞台と知られていますが、ただ放映が1981年と相当古いのでリアルタイムで見ていた人は現在相当御年を召した方になるかと。スペシャル版が2002年まであったので、そちらはみていた人も多いかと思います。
今や世界的な観光地となった富良野ですが、「北の国から」は富良野がその観光地として飛躍するきっかけとなった作品ではあります。その最初の一歩の駅は2024年3月31日に静かに営業を終了しました。
「富良野・美瑛ノロッコ号」車両を使用した、「秋の南富良野ノロッコ号」は幾寅からノンストップで富良野に向かいます。
富良野からは富良野線に入って旭川に向けて出発していきました。
商売上手なのか、なんなのか。
ありがとう根室本線(朱色5号が駆けた鉄路)記念入場券には、ホルダーがついてきますが、これとは別にきっぷを1枚ずつ収納できるコレクション台紙が別売りであります。
以前は記念入場券に台紙がついてきたのが一般的でしたが、このように台紙を別にするケースも見られるようになりました。
これも一種の増収策なんでしょうか。ただ、つくり自体はかなりしっかりしたもののようです。クリアファイルがついてきます。
ただ、ケース単体でみどりの窓口で売るわけにはいかず、富良野や新得の観光案内所での購入となるなど、やや不便な部分もあります。
JRのみどりの窓口では、基本的にきっぷ、イベント券などしか販売しません。一方第三セクターや私鉄では駅の窓口で鉄道グッズなどを販売していたりします。
ホルダー部分はかなりしっかりしています。入場券は11枚ですが、ホルダーは12カ所。じゃあ残りの1枚はというと、コレクション台紙を購入してくるとついてきます。裏面はかつて金山~東鹿部間のほぼ中間点にあった鹿部仮乗降場(信号場)の案内です。
さすがに廃駅となった仮乗降場の入場券を作るわけにもいかず、このような苦肉の策になったのでしょうが、逆に収集心が掻き立てられる形となり、購入したくなるのではないでしょうか。
このあたりは商売上手だなあ~と思わざるを得ませんでした。
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