「のってたのしい列車」の一つである「ひなび」を使用した「ひなび 釜石」の指定席券です。「ひなび」のメインの運行ルート盛岡~釜石間を結びます。2023年に引退した「SL銀河ドリーム」の後継とも言えます。
なおこの日は副名称に「遠野ホップ収穫祭号」と名付けられていましたが特に駅の案内や車内放送等は通常の「ひなび 釜石」のままでした。JR東日本はよくこんな副名称を付けた列車を走らせますが、実際現地に行ってみると通常と何らかわりがなかったりします。なんのための副名称なんでしょうかねえ。
なお、「ひなび 釜石(遠野ホップ収穫祭号)」は8/24は車両故障により運休、キハ110(ヘラルボニー編成)による代走快速となったそうです。しかし毎日何か起きるなあ。
なおこの「ひなび 釜石」ではうけとりっぷ対象列車になっており、現在は沿線の名物を詰めたおにぎりセットを予約販売しています。ただし積み込みが遠野となっているため、遠野下車では利用できないのは注意。
さて、通常は遠野、釜石方面の行楽客を載せて走る「ひなび 釜石」ですが、この日は客層がガラリと変わっていました。
車内は既にスタンバイOK
前日、「イブニングウェイ3号」に乗って小牛田、そして一ノ関に向かって一ノ関駅前の東横インに宿泊。翌日は一ノ関から花巻に向かい、「ひなび 釜石」で遠野に向かいます。
花巻駅でしばらくまつとHBE300系ハイブリッド気動車による、「ひなび 釜石」が入線してきました。この日は満席。一か月前の発売開始時にあっという間に満席になっていましたが、これはおそらく後述する特殊要因によるものでしょう。
花巻駅1番ホームでは、折り返しの約5分間の停車を利用して、「鹿踊」(ししおどり)の演舞が披露されます。太鼓を鳴らしながら踊る演舞は勇猛かつ繊細。

舞い踊る鹿に見送られて花巻駅を出発しました。
ちなみに側面の方向幕(というかLED)は、「快速ひなび」表示と「快速釜石」表示の交互表示。シンプルです。
新花巻で数人が乗車、車内は満席で発車です。
車内はワイワイムード。ただ客層が通常なら見られる親子連れや、家族連れがほとんどおらず、ほとんど大人2人か大人一人。グループ客もいますが大人ばかりで、普段の「のってたのしい列車」で見かける子どもがほとんどいません。
それは副名称である「遠野ホップ収穫祭号」にあります。「遠野ホップ収穫祭」のホップはビールの原料。すなわちビアフェスです。
今回「ひなび 釜石」の乗客は半分以上がどう考えても「遠野ホップ収穫祭」参加予定の飲兵衛ばかり。中には「ウコンの力」を飲んで戦闘準備を整えたり、持参のビールですでに出来上がったりと、たぶんですが普段の「ひなび 釜石」と雰囲気が違うのではないでしょうか。
もっとも観光案内はしっかりあり、随一の名所である宮守川橋梁では減速し、列車に手を振る人に手を振り返したりしていました。
遠野駅で大半の乗客が下車。もっともここで21分停車するので、下車する人の中にはまた列車に戻る人もいるかもしれませんが、なんとなくみんな「遠野ホップ収穫祭」なんじゃないかな。
ちなみに停車時間21分間なら「遠野ホップ収穫祭」でビールを買って戻ってこれるかも。と車内放送で言ってたけど、同行していたえいとサマが一言。
いや、無理だろ。
自分は「遠野ホップ収穫祭」は初参加なので感覚はわかりませんでしたが、あとでいやというほど実感することになります。
遠野ホップ収穫祭の会場は駅から徒歩5分ほど。すでに会場は多くの飲兵衛たちが集結して盛り上がっていました。
ステージでは、キリンの社長!や、釜石シーウェイブスの選手らが次々登壇して場を盛り上げてくれてます。
思った以上にキリン色の強めなイベントで、キリンのクラフトビールにかける熱意の強さを感じさせました。
もっとも「クラフトビール」の定義について、共通見解は特にありません。例えばキリンが出す「スプリングバレー」などはクラフトビールではない!と言い切る人もいます。
個人的には尖がった個性を持ったビール、と思ってます。
遠野を中心としたブルワリーが出店している5つのビールブースはどこも長蛇の列。注文するのに10分から15分かかります。こんな状態ですから、「ひなび 釜石」車内放送で「遠野駅で21分停車中にビールを買ってくる」は絶対無理なのは当然でしょう。
スプリングバレーも含めて各ブースのビールを一杯ずつ飲み、同行のえいとサマと約2時間ほどgdgdおしゃべりを続けていました(笑)
(9/16の記事に続く)
コメント