新金谷~千頭間の乗車券

大井川鉄道「新金谷->千頭」乗車券・急行券

急行券
大井川鉄道の急行券。貴重な硬券になります。

大井川鉄道ですが、前回記事は2011年ですが今度は2014年度に購入した分となります。
2014年訪問時はフリーきっぷは使用せず、通常のきっぷを購入していました。ということで、今回は新金谷から千頭までの乗車券、急行券です。

大井川鉄道では線内の駅販売の普通きっぷは原則硬券となります。急行券も硬券となります。急行券は急行電車に乗車の際に必要ですが、多客期のみの運転となっています。
しかも2016年からは急行電車の乗車にも急行券は原則不要となっており、制度上は残ってはいるものの事実上実使用は不可能なきっぷになってしまいました。(趣味発券は可能)
なお、急行券には40kmまでと記載されていますが、そもそも大井川鉄道大井川本線が40kmありませんので、事実上150円固定となっています。

2014年の10/4は大井川鉄道千頭駅でSLフェスタが開催され、このため臨時急行が設定されました。

近鉄車両の急行

出発準備中
「SLかわね路」として入れ替え中の様子。この日は最長の客車7連での運行でした。

この日はSLフェスタということで多数の来場者が見込まれ、さらに今年から運行開始した「トーマス」号が人気沸騰中ということで、特に子供連れが非常に多くなりました。

当時、「トーマス」号はとにかくきっぷがとりずらく、一度購入したらしばらく購入を遠慮してもらうように言われていました。

新金谷駅では多数の列車が入れ替え中。まずは、客車列車。この日はSL急行「かわね路」は最長の7連での運転で旺盛な需要がうかがえます。

点検中のC56
点検中のC56機関車。大井川鉄道最大のSLですが、ボイラーが不調であまり馬力がでず、もっぱら電気機関車とのプッシュプル運転が多く見られました。

車庫のほうに目を向けると、大井川鉄道唯一のテンダー式機関車C5644号機が点検中。本日のかわね路はこの機関車が牽引する模様。補機があるとはいえ、テンダー式機関車が旧型客車7両をけん引する姿はかなり絵になりそうです。

なお、C56 44号機は、太平洋戦争中は日本からタイに軍事供出されて使用されていましたが、昭和54年に日本に戻って大井川鉄道に入線したいわゆる「出戻り機関車」です。海外に軍事供出された機関車が日本に戻ってきたのは本機が唯一の例です。

一方隣ではトーマスが整備中。

トーマス
石炭を積むトーマス号。しかし初見でみたとき、よくここまで変えたなあ、と思いました。

いや~、なんというかそこらのラッピング電車ではマネができないリアルさがここにはあります。

そんなこんなでいろいろな車両が見られて満足し、そのまま千頭行き急行に乗車しました。

千頭行き急行
千頭行き急行は元近鉄特急。大井川鉄道でも16000系を名乗ります。

急行は元近鉄特急で使われた16000系を使用。スズメバチと言われた近鉄特急の旧塗装です。前面の特急マークを「急行」に置き換えて運転です。
ワンマン運転なので急行券の確認はどこでやるのかな?と思ったのですが、急行券のチェックは行われませんでした。いいのかなあ。

16000系車内
16000系の車内。リクライニングシートが並びます。

車内は近鉄時代のオレンジ色のリクライニングシートが並びます。流石に旧型だけあって座席がかなりお疲れ気味なのは仕方ないところ。ワンマン運転なので一部座席が撤去されている箇所もあります。
近鉄特有のV字の蛍光灯カバーも健在。ワンマン設備が追加された以外は極力原型を維持しようという大井川鉄道の意図が感じられます。

急行の途中停車駅は新金谷、家山のみ。ただし、そこまでスピードが出るわけでもなく大井川沿いを淡々と走ります。

大井川沿い
近鉄特急の車内から大井川の景色を。さすがに元特急車だけあってゆれがおおらかです。

線路状態があまりよくないからときどき派手に揺れますがそこは流石に元特急車。スピードがそこまで高くないのもあって揺れも大らかです。
もともと近鉄特急は山間部を走ることもあるので、意外とこの大井川鉄道での走行も違和感はありません。

バネがきいた古い座席に座ること約1時間。終点の千頭に到着。ここからバスに乗り換えです。

5/30の記事に続く)

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