1日乗車券「エンジョイエコカード」(大阪メトロ/大阪シティバス)

1日乗車券「エンジョイエコカード」

大阪メトロ、大阪シティバスの1日乗車券です。
民営化前から1日乗車券は発売されており、その路線規模の割には比較的安価なのが特徴です。
また平日と土日で価格が異なり、平日は820円、土休日は620円と土休日のほうが安くなっています。これも民営化前からでした。

券面は購入時には通用日の日付がない状態で販売され、最初にカードリーダーを通すか、もしくは自動改札を通した時点で日付が印字される仕組みです。
また沿線施設の割引もあり、中には600円ほど割引されるものも。
今回は「WEST EXPRESS 銀河」を大阪駅で下車し、そのまま御堂筋線梅田駅の自動券売機に向かって1日乗車券を購入。まだ人が少ない日曜早朝の御堂筋線からスタートです。

オレンジがシンボルの今里筋

御堂筋線梅田駅

御堂筋線の梅田駅。蛍光灯使ったシャンデリアは撤去されましたが、特徴的なドーム天井は健在です。その高さを生かした地下では世界最大のデジタルサイネージ(Umeda Metro Vision)やゲートタイプの案内表示など、特徴がでています。

日本屈指の乗降人員を誇る御堂筋線梅田駅ですが、流石に日曜の早朝は人もまばらです。
以前はドーム天井の広い空間だったものの、やや古ぼけたイメージでしたがここ10年でこれらの御堂筋線の各駅は大幅にリニューアルされ、かなり明るい駅となりました。

ここから一気に長居まで進み、大阪メトロ版BRTにあたる「いまざとライナー」に乗り換えです。

いまざとライナー

オレンジ色の車体が特徴のいまざとライナー。専用の車両が使用されます。

大阪市交通局の今里筋線の建設において、今里~井高野間が開業されたものの、今里以南については採算が見込めないとして建設が凍結されました。しかし、今後の建設後の利用客の動向をつかむためという理由で、2019年にBRT形式で運行開始したものです。

BRTトップページ|Osaka Metro
Osakametroの時刻表、路線、乗換案内等、総合情報サイト。大阪市交通局はOsaka Metro(大阪市高速電気軌道株式会社)としてリスタートしました。「大阪メトロ」「大阪地下鉄」ではなく「Osa...

このBRTの運行は5年間の「社会実験」とされ、その間に動向などを吟味して今後の建設の参考にするとなっていますが、正直地下鉄通すほどの利用客はあるのか、と言われると微妙なところ。今里筋自体は混雑が激しいので渋滞緩和には貢献しそうではあるのですが。

「地下鉄の代替」ということで、BRTの運営は大阪シティバスではなく、大阪メトロが行っています。(ただし運行は大阪シティバスに委託)
今里を起点に大きく2系統あり、今里筋を南下して杭全から天王寺方面に向かう系統と、同じく今里筋を南下して本来の今里筋線の終点にあたる湯里六丁目から長居方面に向かう系統があります。

路線図

いまざとライナーの路線図(いまざとライナーHPより引用)

今回は後者の長居からの今里方面のいまざとライナーに乗車しました。

杭全

杭全のバス停は、JR大和路線の東部市場前駅の改札真ん前に停車します。目の前の高架柱はJR大和路線。

長居を出発すると、地下鉄長居を過ぎると湯里六丁目までノンストップ。
並行して大阪シティバスの路線もありますが、一応地下鉄の代替なのでバス停は1km程度離れており、いわば「急行バス」のような印象を受けます。大阪シティバスをどんどん追い抜いていく様はなかなか爽快。

湯里六丁目で左に折れて今里筋を北上します。
杭全は「くまた」と読み難読地名でたまに出てきますが、実はJR西日本大和路線の東部市場前駅が最寄りなのは、地元民以外では案外知られていないようです。
いまざとライナーの杭全停留所は、他のバスと異なり、東部市場前駅の改札前にあり、外部からの乗継を重視していることを伺えます。

今里筋線

今里筋線の車両。通常の地下鉄より小さい鉄輪式リニアモーターの地下鉄です。

ほどなく終点の今里に到着。地下鉄今里駅の入り口はすぐ近くにありました。
ここで、今里筋線に乗り換えです。今里筋線は地下鉄としてはこぶりな車両。車体カラーはオレンジなのはいまざとライナーと同じで、今里筋線のラインカラーとなっています。

今里筋線は御堂筋線と交差せず、ひたすら大阪市東部(一部守口市)を南北に結びます。このため、どちらかというのんびりした印象で、終点の井高野駅で地上に上がるとそこはマンションなどが並んだ団地になっていて、完全に住宅地の装いでした。
逆に近くに鉄道路線のない周辺住民にとっては便利になったのではないでしょうか。

バッファローズファンが集まる飯屋

赤丸食堂

弁天町駅近くにある「赤丸食堂」店内にはバッファローズゆかりの品々がずらりと展示されています。

井高野からバスで大阪駅に戻り、所用を済ませて大阪駅から大阪シティバスの天保山行きに乗車します。
大阪環状線弁天町駅近くの市岡バス停で下車。昼食は以前バファローズファンの友人に紹介してもらった赤丸食堂へ。

この店自体がオリックスバッファローズのスポンサーとして以前から応援しており、店内に入ると店内の壁はバッファローズグッズであふれていました(笑)。
中には現在大リーグ移籍で話題の山本由伸選手や吉田正尚選手のサイン入りユニフォームなんかも。

天保山チキンカツ

「初めてのお客様」におすすめの天保山チキンカツ。見た目は普通のチキンカツ定食ですが・・・

天保山チキンカツ2

横から見ると、厚みがなんか違います。「初めてのお客様」向け・・・?(笑)

「初めてのお客様」におすすめの天保山チキンカツ。・・・が出てきたのはチキンカツ5枚分重ねて皿にのせた山盛りチキンカツ。
見た目は意外とシンプルなのですが、流石にこの量は圧倒されます。デミグラスソースとマッチして味はなかなか美味で、その量に反して食は進むのですが、あまり油ものが得意ではない私にとっては、完食こそできたものの最後はちょっと苦しくなりました。
ただ、これを「初めてのお客様」におすすめしてくるのは流石大阪。周りを見てもほかのメニューもとにかく量が半端ないので、来店時はお腹を空かせること必須。

以前はさらに山盛りにした「マンガ盛り」もあったそうですが、自分はフードファイターではないので、流石にチャレンジは無理でしょう。

バスで見る水の都

市岡から再度大阪シティバスで天保山に向かい、ここで所要を済ませます。
ここから以前から気になってた2つの系統に乗車します。

大阪シティバス路線図

大阪シティバス路線図より引用。天保山からなみはや大橋を経由して鶴町四丁目に向かう「72系統」と、鶴町4丁目から千歳大橋を経由してなんばに向かう87系統を乗り継ぎます。

その系統は72系統と87系統。
かつての大阪市交通局のバスは海底トンネルを通って弁天町とインテックス大阪を結ぶ便があったり、阪神高速湾岸線の港大橋を経由して天保山からフェリーターミナルを結ぶ便があったりとかなり個性的な便がありましたが、かなり整理され今はなくなってしまいました。

そんな中、天保山から鶴町4丁目に向かう72系統はなみはや大橋を経由する便で、バスヲタでは名物系統になっています。またそこまで知名度は高くないものの、87系統は千歳橋を経由してなんばに向かう便で、こちらも経路が特徴的です。

72系統車内

72系統の車内。ガラガラのままなみはや大橋に差し掛かりました。前方に見えるとおり、橋の頂上付近で大きくカーブしているのが特徴。

天保山から行楽客を満載した大阪行きやなんば行きとは対照的にこの鶴町4丁目行き72系統はガラガラ。
がらがらのまま今来た道を引き返していきます。途中で右に折れ、運輸倉庫が並ぶ区域を抜けるといよいよなみはや大橋へ。
なみはや大橋は「大阪版べた踏み坂」と呼ばれることがあり、天保山側の取り付け部分が急こう配に見えるということからそう呼ばれることも。

この橋の最大の特徴は橋の頂上で折れ曲がっていること。
取り付け部の関係からこのような構造らしいですが、おかげでなかなか楽しい景色の変化を見せてくれます。

なみはや大橋を見る

87系統千歳橋からのながめ。手前の曲がった橋がなみはや大橋。奥の観覧車が天保山付近となります。

なみはや大橋からは、先ほど見た天保山の観覧車や、阪神高速湾岸線の港大橋などが一望できます。途中で折れ曲がるため、景色が変化するのもポイント。

橋を降りると終点の鶴町4丁目まではすぐです。
ここから87系統に乗車。この系統もガラガラです。今度は千歳橋を通りますが、千歳橋からは先ほど通ったなみはや大橋を見ることができます。特徴的な曲がった橋を見て水の都、大阪を感じさせるには十分でした。

水の都といえば、大阪市では市営の渡船を複数営業しています。有名なのは桜島と天保山を結ぶ天保山渡船場ですが、87系統が通る千歳橋の下にも千歳渡船場があり、橋で渡ると遠回りな徒歩客が利用しています。

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