前回に続いて京阪の話題です。京阪では大阪万博輸送ではあまり目立ちませんが、地味に中之島への臨時列車を設定しています。中之島から連絡バスで大阪万博の会場に向かうことになります。
主に朝に中之島方面、夕方から夜に出町柳方面に臨時特急、臨時快速急行(臨時快急)が運行され、京阪沿線から万博の足が確保されるようになっています。

もっとも京阪沿線だと、京橋から大阪環状線で桜島、もしくは淀屋橋から大阪メトロで本町経由夢洲駅に向かうルートが一般的で、中ノ島ルートはどちらかというと補完ルートのようです。
臨時特急、臨時快速急行ともに優等車両である3000系、8000系を使用する場合はプレミアムカーが営業され、今回はそのうち、臨時快速急行のプレミアムカー券となります。
京阪では伝統的に臨時列車には列車種別自体が「臨時特急」「臨時急行」などと呼ばれるようになります。もっとも以前は車両側の方向幕のコマ数の関係で通常の「特急」「急行」と表示されていたことが多かったですが(ただし、臨時急行のコマをみたこともあります。)、方向幕がLED式になってからは「 臨時快特 (臨時快速特急)」「 臨時特急 」「 臨時快急 (臨時快速急行)」などが見られるようになりました。
ただし、ごく少数に残る幕式の方向幕車両は従来通りのようです。
「快特」という種別名は関東の京浜急行の専売特許のようではありますが、京阪でも臨時の場合はこのように略して呼ぶようです。
今回はその「臨時快速急行」のプレミアムカー券です。券面に「臨時快急」と律儀に出しているところが興味深いところです。
復活の中之島行き
臨時快速急行中之島行きは三条始発。行き先案内でも「臨時快急」表示となっています。特急との違いは、香里園、寝屋川市、守口市に停車すること。5分後に定期の特急が追いかけてきますが、臨時列車にも関わらず特急から逃げ切るというのは結構ダイヤ上工夫したのではないかと思います。
やがて臨時快速急行中之島行きが入線。2ドア8000系での運行です。行き先の列車種別「臨時快急」の文字がまぶしい。なお、英語表記は通常の快速急行(Rapid Express)表記のようです。
なお中之島行きはかつて京阪中之島線開業の2008年に快速急行が30分に1本の間隔で出町柳~中之島間で運行されていましたが、その後運行が激減、三条・出町柳に直通する快速急行は2016年に消滅してしまいました。
今回大阪万博にあわせて復活した形ですが、大阪万博終了後は運転も終了されるので、乗車は今の時期のみとなります。
当然のことながら側面表示も「臨時快急 中之島」表示。中之島には2025年現在、定期列車では2ドアの8000系は乗り入れないため、おそらく大阪万博期間中しかこの表示が見られないスペシャルトレインとなります。
プレミアムカー車内は意外と空いています。やはり「臨時列車は定期列車より空いている」というのは京阪においても同じことが言えそうではあります。
特急と快速急行の違いはこのように、寝屋川市や守口市、香里園に停車すること。これら3駅では2ドアの8000系が停車することが1日数本と稀なので、3ドア車の停車位置に並んで入線した列車を見て右往左往する人も。もっとも寝屋川市からプレミアムカーに乗車する人がいたのにはちょっとびっくり。寝屋川市から京橋までは10分足らずですが短距離需要もあるのでしょうか。
それでもプレミアムカーは満席にはならずに京橋に到着。ここで半分ぐらいが下車。さらに天満橋で多数下車し、中之島線に入ったときにはガラガラとなっていました。
終点中之島にはぱらぱらと数十人程度が下車。乗車した5/3はゴールデンウィークで中之島で万博への乗り換え客が大量に下車する姿を想像していましたが、思ったより少なめで驚き。
やっぱり大阪万博の中之島からのバスルートはマイナールートなんだな・・・と思います。
中之島につくと、折り返し出町柳行き臨時特急になります。
方向幕はきっちり「臨時特急」表示、そして鳩マークはこれまたきっちり掲出されました。
この中之島発着の臨時特急も大阪万博期間中のみの運転です。
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