快速「HIGH RAIL2号」指定席券・他

HIGHRAIL2号指定席券

小海線を走る「乗って楽しい列車」の一つ「HIGH RAIL 1375」を使用した「HIGH RAIL2号」の指定席券です。
キハ100・110気動車を改造して2017年に登場し、以降小海線の臨時快速「HIGH RAIL」「HIGH RAIL 星空」に使用されています。

券面は「HIGH RAIL」と、英字表記が目立つのが特徴。また、後述のとおり様々な座席設備がありますが、4人用ボックスシートを除き特に列車名で分けることはせずすべて座席番号で区別しているため、「えきねっと」などでシートマップが使える場合は「乗って楽しい列車」の紹介ページにある座席表を見ながら座席指定するのがおすすめです。

ただし、繁忙期は発売開始と同時に座席が埋まることもあるため、シートマップで座席を選んで・・・と悠長なことはできないかもしれません。

春の芽吹きを感じる高原列車

佐久平までの乗車券

軽井沢~佐久平の新幹線特定特急券。JR九州の運賃改定が4/1にあったため、原券発売日の「03/13」の文字が入っています。この場合、発売日から一か月以内(4/13)までの列車しか変更ができません。

7/24の記事から続く)

「HIGH RAIL2号」は小諸始発でしなの鉄道と接続しています。

時間帯が近い「軽井沢リゾート2号」から「HIGH RAIL2号」に乗り継ぎする場合、上田で普通列車に乗り換えて小諸に乗り換えるのがおそらく普通でしょうが、それだと「軽井沢リゾート2号」の乗車区間が上田までとかなり短くなるため、乗り鉄としてはあまり面白くない。
「軽井沢リゾート2号」は小諸を通過しますから、上田の次の停車駅は終点軽井沢。しかし軽井沢からしなの鉄道で戻っても小諸で「HIGH RAIL2号」に乗り継げない・・・・ということで軽井沢から新幹線で佐久平に向かい、そこで「HIGH RAIL2号」に乗り継ぐことにしました。手持ちの乗車券が「週末パス」だったので880円追加で済むのが大きいです。「週末パス」でなかったらおとなしく上田で「軽井沢リゾート2号」を降りてたかもしれません。

佐久平駅

佐久平駅に入線した「HIGH RAIL 2号」。乗車する客も多く、小諸側の玄関口が佐久平になっていることを如実に示しています。

佐久平で新幹線を降り、いったん改札を出て在来線ホームに向かいます。佐久平駅の在来線ホームは1面1線の高架ホームで、地方の新幹線の乗り換え駅ではよくあるスタイル。しかし利用はかなり定着しているようで、常に人がいるようです。

ほどなくブルーの車体の「HIGH RAIL 1375」が入線。キハ100/110系を改造した2両編成でワンマン運転。ただしワンマンといっても車掌がいないだけで、乗車前にアテンダントが指定席券のチェックを行っていました。

昨今の「のってたのしい列車」の例にもれず、この「HIGH RAIL 1375」にもさまざまな座席タイプがあります。

リクライニングシート

こちらは一般的なリクライニングシート。座席としては一番一般的ですが、一番ラクな席ではありません。

まずは2号車にある「リクライニングシート」。ハイデッキ構造のリクライニングシートが並びます。シートピッチ自体も広く悪くはないのですが、いかんせん改造車の宿命で座席と窓があっておらず、暑いときは日よけのカーテンを巡って無言の争いが起きるかも。おすすめ座席は断然7番席ですね。座席配置の都合上大きな窓を独り占めできます。

一人掛け席

「HIGH RAIL 1375」でも特徴的な一人掛け席。座席が進行方向から窓向きに45度になっているのが特徴。

1号車には3種類の座席があります。特徴的なのはこの一人掛け席「シングルシート」。座席が進行方向から45度斜めに向いており、常に窓の外を見ることになります。

この座席レイアウト、実はJR西日本の「はなあかり」の一人掛けグリーン席と似たレイアウト。

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もっとも向こうは特急グリーン車ですから豪華さは段違いですが、景色を見やすいという点では共通しています。

ペアシート

こちらは2人がけの「ペアシート」ただし、座席はボックス単位ではないため、一人で購入すると見知らぬ人と相席になる可能性もあるので注意。

こちらは2人掛け席「ペアシート」。2人掛け席が窓向けに向けてレイアウトされています。注意点としてはボックス単位での販売ではないので、一人で座ると見知らぬ人と相席になってしまうことでしょうか。

ボックスシート

4人掛けのボックスシート。テーブル付きでグループ客向け。窓が小さいので注意。

最後にグループ客向けのボックスシート。これのみマルス上は列車名「HIGH RAIL(BOX)」と列車名を分けていますが、ボックス単位の販売ではなく席単位の発売なので、3人以下だと見知らぬ人と相席になる可能性があるので注意です。

ギャラリーHIGH RAIL

最大の特徴がこの「ギャラリーHIGH RAIL」車内をプラネタリウムに見立て、星空の下で本を読む、がコンセプトだとか。

この「HIGH RAIL 1375」最大の特徴がこの「ギャラリーHIGH RAIL」。円形状の部屋にまるでプラネタリウムのようなドーム状の屋根。そこには星座が輝いています。
本当はカーテンを閉めてプラネタリウムを楽しみたかったのですが、防犯のためかカーテンが閉じられないようになっており、外の光が容赦なく差し込むためやや興醒めな部分もあるのが残念なところ。

さて、「HIGH RAIL2号」は前半部は高原に向けて上がっていきます。

まだ春通し

長野や小諸では桜が咲いていましたが、中込から先はまだ冬枯れの光景が続きます。

佐久平では桜が咲いていましたが、高度を稼ぐと開花した桜は見られなくなり、枯草が多い冬の光景が広がってきます。「HIGH RAIL=高原鉄道」の名の通り、高度1000mあたりからは雪こそないものの、春はまだのようです。

渓谷地帯

小海線は高原地帯を走りますが、海尻付近はこのように渓谷もあります。

高原のイメージが強い小海線ですが、その高原に向かう途中は渓谷もあり、川を渡ったりします。もっともそこまで厳しい渓谷ではありません。海尻~信濃川上間はトンネルもあります。

ワイン

ビールもあったけど、なぜかワインを選択。「信濃ワイン」の赤です。

旅のお供のアルコール・・・当初はビールのつもりで車内販売に向かったけど、なぜか手に取ったのは信濃ワイン。なんだろう、自分の中では信州はビールよりワインのイメージがついてしまってます。
なお、車内販売は巡回はなく、1号車小淵沢よりの運転台後ろの乗降口を閉鎖して車内販売スペースとして使用していました。

信濃川上あたりからは高原地帯となり、一面畑が広がります。そして日本最高地点のJR駅である野辺山に到着。

野辺山駅に到着した列車。

意外にも列車の全景が採れる箇所は多くなく、今回の旅では野辺山、小淵沢ぐらいでした。夕暮れの日差しを浴びています。

ここでしばらく停車して散策することに。まずは車両の撮影から。
最近の改造車体のイベント列車は種車の面影が残ることが多く、外装の工事はそこそこにして内装に凝る傾向があるようです。

野辺山駅舎

国鉄時代から続くメルヘンチックな野辺山駅駅舎。ぱっと見綺麗ですが、かなり老朽化が進んでいるようです。

野辺山駅は自分は初訪問したときから変わってません。ただ、おしゃれな駅舎もかなり老朽化している気も。
以前は有人駅で指定席券売機もあった気もしますが現在は簡易委託駅となっており、以前はあった入場券の販売なども行っていないようです。せっかく観光停車するのにもったいないかも。なお、指定席の販売もないため「HIGH RAIL 1375」のきっぷも購入できません。

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JR最高地点

JR最高地点の碑。この付近は徐行するので写真撮る人多し。

やがてJR最高地点の碑に。徐行して通過。ほどなくエンジン音から軽くなり、軽快に降りていきます。清里を過ぎると急坂を降りるように。

富士山

清里~小淵沢間は、進行方向左手に富士山が良く見える区間なのですが、この日はちょっと雲が多かったか。

清里~小淵沢間は、天気が良ければはるか遠くに富士山がくっきり見える区間でもあります。ただこの日はかすんでおり、富士山のてっぺんがかろうじて見えるだけ。ちょっと残念。

急坂をゆっくりと降り、中央本線の線路が見えてくると終点小淵沢です。

小淵沢駅

小淵沢駅到着。長かったようで短い2時間の旅でした。

終点の小淵沢に到着。この列車は折り返し「HIGH RAIL 星空」となります。
自分も「HIGH RAIL 星空」には気にはなっていましたが、乗車は次回訪問時の宿題かな。

小淵沢改札外の駅そば屋でそばをすすり、特急「あずさ」に乗るために中央本線ホームに向かいました。

(7/28の記事に続く)

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