快速「ひなび宮古」普通列車用グリーン券

ひなび宮古グリーン券

盛岡から釜石への臨時快速「ひなび 宮古」のグリーン券となります。
もともとは「リゾートあすなろ」として登場したHB-E300系を改造して「ひなび」として運行しています。

2023年運行開始、主にこの盛岡~宮古間の「ひなび宮古」、盛岡~釜石間の「ひなび釜石」、そして八戸~大湊間の「ひなび下北」の3つが運行されています。 
2両編成で1両はリクライニングシートが並ぶ普通車。もう1両が主にボックスシートが並ぶグリーン車となっています。

グリーン券は「のって楽しい列車」については値上げが行われ、盛岡~宮古間で2000円となっているほか、普通席も840円となっています。
2000円の普通列車グリーン券は初めて見ました。なお、券面は「ひなび 宮古」と間にスペースが入っているのが特徴です。

緑が多い山田線

盛岡駅

盛岡駅に入線した「ひなび宮古」2両編成です。

6/27の記事から続く)

はやぶさ10号を盛岡駅におり、在来線の山田線ホームに降りると、既に列車は入線していました。
白に赤い帯は、昔の盛岡地区のキハ52あたりを思い出しそうです。

側面

側面に「ひなび」の文字が。「陽旅」とかいて「ひなび」と呼ぶそうで。

側面には「ひなび」の文字が。「陽旅」と書いて「ひなび」と呼ぶそうで、なんとなくあたたかそうな、太陽のひかりがあたりそうな雰囲気を感じますね。

ほぼ8割の乗車で盛岡駅を発車。グリーン車はボックスシートです。

グリーン車

グリーン車車内。1人用、2人用、4人用のボックスシートが配置されています。

グリーン車は1人用、2人用、そして4人用のボックスシートが、それぞれにボックスに簡易な衝立があって個室感を演出しています。ただグリーン車ならもう少し思い切ってやってほしいと思ったり。例えば花嫁のれんみたいに完全に区切ってしまってもいいのでは・・・?と思ったり。

1にんがけ座席は窓側に向いており、なんかネットカフェの半個室のような雰囲気。ただ、惜しむらくは改造車の宿命か、各座席にコンセントの設置がないんですよね。展望室に共用のコンセントがあるだけです。
今回乗車した7番A席は、そんな一人掛け席となります。

さて列車は上米内駅に到着。運転停車となります。しかし発車しません。

上米内ですれ違う列車

上米内ですれ違った盛岡行き普通列車。鹿と衝突して遅れたとのこと。

どうもここで交換する予定の盛岡行き普通列車が途中で鹿と衝突したらしく遅れている模様。10分ほど遅れて上米内駅に入ってきました。

上米内駅を出ると人気のない山中に突入。あたりは緑ばかりになります。

元浅岸駅

廃駅となった元浅岸駅跡を通過、ホーム跡は緑に覆われ、あたりは自然に還りそうです。

上米内駅からとなりの区界駅間は25.7kmあり、全国でも有数の駅間距離を誇ります。もっとも数年前までは大志田駅、浅岸駅という駅があったのですがいずれも廃駅となっていますが、この付近は並行する道もほとんどなくほとんど緑の中を走行するという秘境感たっぷりの地域を走ります。

浅岸駅をすぎ、連続したトンネルを過ぎると突然視界が開けます。区界高原です。区界駅はその中心にあります。

区界高原

区界高原を走ります。宮古市に入って最初の駅が区界駅。奥に見える道路が宮古盛岡横断道路で、そのまま左にまっすぐ走ると一気にトンネルで盛岡市内に向かっていきます。

区界駅はかつてJR東日本で一番乗降客の少ない有人駅(1日1人)という駅でしたが、2018年に保安設備の近代化とともに無人化、棒線化されました。かなり立派な駅舎もありましたが取り壊された模様で、通過したときは簡素な待合室があるだけの駅になっています。

しばらく高原地帯を快走しますが、今度は閉伊川沿いに国道106号線と並行して走ります。もっとも国道106号線も川沿いの区間はあまり車は見えず、同じ国道106号線でもトンネルでまっすぐ走る宮古盛岡横断道路のほうに車が多く走っているようです。
この宮古盛岡横断道路のおかげで、盛岡~宮古間は1時間半を切るようになったのですが、ますます山田線が追い込まれる形となっています。

川沿い

閉伊川を渡ります。山田線はこの閉伊川沿いに走り、宮古に着くまでに都合23回この川を越えていきます。

区界より先、高原地帯を過ぎると、さっきまでの山中をひたすら走るのではなく、閉伊川沿いに走るようになります。鉄橋を渡す回数も多くなり、宮古まで渡る回数は23回。橋を渡るたびに様々な表情の川の姿を見せてくれます。

区界、川内、茂市といった駅は立派な駅舎がつい最近まであったと思いますが、いずれも簡素な待合室のみとなり一抹の寂しさを感じます。そんな中、快速「リアス」と交換した陸中川井駅は立派な駅舎が健在で、なんとなく安心感を感じさせました。

茂市を過ぎ、川幅も広がると終点宮古ももうすぐです。

宮古駅に到着

終点宮古駅に到着。宮古駅は三陸鉄道の駅となっており、そこにJRの列車が乗り入れる形になっていました。

宮古駅は三陸鉄道の駅となっており、駅員も三陸鉄道がJRの改札も行っています。かつてはJRの駅と三陸鉄道の駅が別々にありましたが、JR側に集約して三陸鉄道に移管した形になっています。
駅では地方では珍しくなった駅そば屋が営業中。腹ごしらえもよかったのですが、やっぱり海鮮丼が食べたいと、町中に繰り出していきました。

7/1の記事に続く)

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