幾寅駅入場券(北の大地の入場券)

幾寅駅入場券
裏面

裏面は南富良野町の案内。かなやま湖が取り上げられています。ただし、この区間すべてが2024/04/01で廃止になります。

幾寅駅の「北の大地の入場券」です。表面は幾寅~落合間の鉄道防雪林の間を走る国鉄色のキハ40です。国鉄色をしていますが、おそらく近年のキハ40に朱色一色の国鉄色をした車両がおり、その車両でしょうか。
もっとも私は普段乗ってるのでさほど感慨はないのですが(笑)

裏面は主に南富良野町の地図となっています。かなやま湖がとりあげられていますが実際東鹿越付近はかなやま湖近辺を走行し、冬季は湖上でテントも見られます。

この幾寅駅の「北の大地の入場券」は廃線に伴い、本日2024年3月31日をもって発売を終了することになりました。

「鉄道員」の面影

幾寅駅

「幌舞」が目立つ幾寅駅。駅舎の右隅に申し訳程度に「JR幾寅駅」の駅名標があります。

幾寅駅の駅舎は「幌舞駅」そのもの。その右上に遠慮がちにに「JR幾寅駅」の標識が見られます。記念写真撮影のときに邪魔になるからかな?駅舎を左側から撮影するとこの「JR幾寅駅」の駅名標が目立たなくなりますし。
その駅舎の左半分が幾寅駅の待合室になります。

待合室

待合室では沿線の写真などが。座布団なども置かれていますがちょっと寒い。

待合室内は沿線の写真や観光案内、マップなど無人駅ながらそれなりに充実しています。もっとも「鉄道員」の資料館が併設されているのも大きいですが。

駅名標

幾寅駅の駅名標。名所案内がかなり剥げていますが相当昔からのものでしょうか。

ホームは土手の上にあるため、少し階段を上がる必要があります。除雪されておらず、基本的に踏み固められた雪の上を歩くので転倒にはご用心。
列車の来ないホームは閉鎖されておらず、上がることができます。

駅名標は当然幾寅駅。列車は来ませんが駅ナンバーはしっかりつけられていました。その隣の名所案内が最早読めません。もっとも列車が来ないので別に実害があるわけではないのですが。

ホーム

雪に埋もれたホームは「鉄道員」で使われたポスターそのもの。ただし、もう列車は来ません。

ホームは一面1線。ホーム上に屋根はないため、ふきっさらしのホームとなっています。そして何気に写真と撮ってみたのですが、改めて見るとこれって有名な「鉄道員」のポスターと同じ構図なんですよね。

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映画撮影時は列車の来ない時間帯にセットを組み立てたそうですが、現役のままでも映画を思い出させるぐらい雰囲気が似ていました。
ただ決定的に違うのが、線路に積もった雪。列車が来ませんから当然除雪もされていません。「鉄道員」は廃線予定の「幌舞線」が舞台でしたが、こっちはある意味「廃線された」路線であるので、より侘しさを漂わせる形となりました。

変わる交通地図

4/1以降の交通体系

「根室線(富良野・新得間)バス転換後の 新しい交通体系について」より引用

根室線(富良野・新得間)バス転換後の 新しい交通体系について(JR北海道)

2024年4月から、根室本線富良野~新得間廃止に伴う新しい交通体系ですが、思った以上に充実した形になりそうです。
まず基幹となる富良野~新得間ですが、直通需要については並走している旭川~帯広間の都市間バス「ノースライナー」が担当。本数も3往復から5往復に増強し、新たに落合にも停車します。
幾寅は交通の結節点が従来の幾寅駅から約1km離れた「道の駅南ふらの」に移動。ここを起点に各方面に運行されるようになります。
さらに幾寅方面は既存の路線バスが延伸され、富良野~幾寅間はかなり便利に。
一方でルートからはずれる金山方面も手当てされるようで、全般的に鉄道時代よりも便利になるのでは?と思わせる感じです。

乗り鉄の視点からすると、「ノースライナー」と富良野~占冠および幾寅~トマム~占冠の占冠村営バスが軸となるでしょうか。
占冠村営バスは国鉄時代からあるバスで、国鉄富内線があったときは、日高本線鵡川(国鉄富内線)日高町(日高町営バス)占冠(占冠村営バス)富良野という北海道を縦断するルートがありました。
富内線廃止以降は鉄道転換のバスがありましたがこれも2002年に廃止され、代わりに日高町から富川へのバスで太平洋側に出ることが可能です。
富良野から占冠というのは意外かもしれませんが、地図を見ると意外と近いです。

地図

占冠、新得、幾寅の「北の大地の入場券」の裏面地図は繋ぎあわせると鉄道地図になります。

「北の大地の入場券」の裏面の地図はつなぎ合わせることができ、こうすることで鉄道地図ができあがります。この鉄道地図は割と正確で、縮尺とかもあっています。今回。占冠、新得、そして今回の幾寅の「北の大地の入場券」をあわせてみましたが、金山~占冠間の直線距離が短いこと、そしてこの区間を新得経由で回るとその数倍の距離があることがわかるのではないでしょうか。
実際この区間を結ぶ占冠村営バスの金山~占冠間の所要時間は約30分、富良野~占冠間の所要時間は約70分と意外と近いですね。
実際、占冠村は南富良野町や富良野町と結びつきが強く、旭川を中心とする上川総合振興局管内にあたり、地域区分で「道北」とされることもあります。

占冠村営バスのダイヤはトマム、占冠の両駅に停車する札幌方面の特急列車にあわせて設定されているので、幾寅や金山地区から占冠、トマム経由で新千歳空港、札幌方面に向かう需要が少なからずあるようです。

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