特急「ひたち7号」特急券・乗車券(えきねっとトクだ値10)

「ひたち7号」えきねっとトクだ値

前回の記事に引き続き、常磐線特急のえきねっとトクだ値による乗車券・特急券です。

前回は「勝田から品川」ですが、今回は「品川から偕楽園」になります。偕楽園駅は梅の開花の時期のみ設置される臨時駅です。
従来、偕楽園駅には営業キロが設置されず、「品川から偕楽園」の乗車券・特急券はその先となる「品川から水戸」の乗車券・特急券を用意する必要がありました。
しかし、2023年からは偕楽園駅の営業キロが設定されるとともに、偕楽園駅もマルスに収容されるようになり、本券のように券面に「偕楽園」が出るようになりました。

日本三名園「偕楽園」の梅の見ごろに合わせて偕楽園駅を開設します。

昨年以前は、その先となる特急券・乗車券が必要ということになり、東京方面発着は水戸駅発着の特急券・乗車券、いわき方面は赤塚駅発着の特急券・乗車券が必要でした。
このため、特急が止まらない「赤塚駅発着の特急券」という珍妙なものが出ていました。

「赤塚(偕楽園前)→日立」自由席特急券
あら、文字が消えてる・・・・。 というわけで再設定です。なんか不安定なココログ。最近直ったらしいので一度リフレッシュしてみようか。 さて、今回は偕楽園から日立までの自由席特急券です。 偕楽園からのはず...

営業キロ設置による影響は?

営業キロは赤塚から偕楽園は4.2キロ、偕楽園から水戸は1.8キロで、特に偕楽園から水戸までの距離はかなり短く、実際に乗るとすぐ着いてしまいます。しかし、これがかなり影響があるんですよね。

東京山手線内から偕楽園まで:
 
2022年まで:2310円(東京~水戸:121.1km)
 2023年以降:1980円(東京~偕楽園:119.3km)
いわきから偕楽園まで:
 
2022年まで:1980(いわき~赤塚:100.2km)
 2023年以降:1690円(いわき~偕楽園:95.9km)

これを見れば一目瞭然。
特に利用者が多そうな東京山手線内からだと、120kmで運賃が上がるため、偕楽園~水戸の1.8キロ乗車しなくても運賃が上がってしまう状況でした。
一方、いわきから偕楽園の場合は、100kmをまたいでしまうため、運賃もそうですが、特急を利用する場合は特急料金も560円アップしてしまい、かなりの格差が出ていました。
このことは営業キロ制定前から知られており、一部の鉄道ファンからは「合法的なぼったくりだ」と言われていました。

前回記事では「品川~勝田」のトクだ値でしたが、品川~水戸でも同額ですので、昨年なら品川~水戸のえきねっとトクだ値を利用して偕楽園に下車することになります。今年は偕楽園への「トクだ値」が設定されたため、運賃の値下げに伴い「トクだ値」も値下げになりました。

一方で、東京方面から水戸までの乗車券で偕楽園で下車したとき、「精算済証」を持てばそのまま水戸までの乗車は可能というローカルルールがありましたが、今年はからはなくなったようです。

なお、東京方面のホームは今年もないので、東京方面に乗りたい場合は水戸駅に行ってそこから東京方面の列車に乗るようになります。
偕楽園発着の乗車券が作成できるようになったため、偕楽園から東京方面への乗車券で乗車する場合は、水戸に行って折り返し乗車できるルールが、一方で水戸以遠から偕楽園までの乗車券で赤塚駅折り返しができるルールが追加されています。

梅はちょっと早かったかな?

品川駅で待つ「ひたち7号」

品川駅で発車を待つ「ひたち7号」停車駅に偕楽園が追加されています。

すっかり常磐特急の品川駅発着が当たり前になった感がありますが、品川駅では割と空いてます。
もっとも東京、上野で大量の乗車があり、ほぼ満席で上野を発車しました。
上野を発車すると次は偕楽園まで止まりません。

上野発車

上野を発車すると、「草津1号」と並走します。あちらはもと「スーパーひたち」用の651系でちょっと複雑な感じ。

上野を発車すると、地上ホームから発車した「草津1号」としばらく併走します。あちらは元スーパーひたち用の651系なので、「ひたち」同士の併走に一瞬見えてちょっと苦笑い。
ここからは偕楽園駅までノンストップです。

偕楽園駅駅全景

偕楽園駅全景です。上り線にはホームがありません。また2016年にホーム全般がかさ上げされ、プレハブだった駅舎も新調されています。

偕楽園駅駅名標

偕楽園駅の駅名標です。営業期間外は取り外されています。

偕楽園駅は前回来た時より立派になっていました。
しかし、前回は偕楽園駅で乗車券発売がありましたが、今年は偕楽園駅での乗車券販売はなく、「Suicaで来い」が基本のようです。
偕楽園までの運賃精算ができる精算所自体はありましたが、行列はほとんどなく大半の人がSuicaでタッチして改札の外に出ていきました。

なお、きっぷの券面がにじんでみずらいですが、切符の無効印は偕楽園駅専用のものが用意されています。ぜひお持ち帰りを申し出てみましょう。

偕楽園入り口前の鳥居

偕楽園駅までに立派な石段が、ただしこれは常盤神社の参道。

偕楽園は駅目の前ですが、近くにある参道は水戸光圀公を祀る常盤神社の参道。
偕楽園は、この参道を上がると途中で左に折れたところに東門があるため、ここから入場します。
入場券はSuicaでもOK。

偕楽園の梅・1

偕楽園の梅は4、5分咲きとのことです。梅の品種によって早咲きの品種と遅咲きの品種があるとのこと。

偕楽園の梅・2

偕楽園の梅は2/18だとちょっと早かったかな?白い梅が多く咲いていたのは品種がそういうものだからでしょうか。

事前情報では、2/18時点での偕楽園の梅は4分咲きとのことですが、実際に行ってみると、白い梅は結構咲いていますが、梅のイメージに近い紅梅はあまり咲いていない様子。白い梅のほうが早咲きなんでしょうか。

園内はかなり広く、一周すると普通に1時間程度かかります。またこの日の気温は15度以上とかなり暖かかったため、コートを着ながら歩いていると汗ばむぐらい。
ところどころにベンチがあり、疲れて座っている方が結構おられました。

偕楽園の梅・3

白に比べると咲いていた本数は少ないものの、紅梅もありました。

偕楽園の梅・4

このタイプの花びらこそが、「ザ・梅の花」ではないでしょうか。造花のほうで割とよく見るイメージです。

入場こそ並びましたが、広大な園内は意外と歩きやすく、梅の花をじっくり楽しむことができました。

なお、このえきねっとトクだ値の特急券・乗車券ですが、2023年4月からは常磐線特急のトクだ値はチケットレス特急券に移行することになり、このようなきっぷタイプの「トクだ値」は今月いっぱいで終了です。
このため、偕楽園駅発着のきっぷタイプのえきねっとトクだ値は2023年梅シーズンのみの発売で終わる可能性が高く、極めて短命なトクトクきっぷになるかもしれません。

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