奈良交通では、近鉄の大和八木駅とJRの新宮駅と結ぶバスを走らせています。
これが2013年3月に開業50周年にあたるということで発売された記念きっぷが、この「168プレミアム乗車券」です。
値段は新宮~大和八木間の片道運転分(5,250円)で、片道乗車できます。途中下車可能で有効期間は2日。
2014年2月末までの発売、利用可能となっています。
「168」とはこのバスが大半を走行する国道168号から来ているのではないかと思います。
大和八木~新宮の特急バスは全長166.7キロ、バス停留所数は167を数え、全線の所要時間は約6時間20分かかります。
高速道路を走らない一般路線バスとしては、走行距離だけだと沿岸バスの旭川~幌延の223kmのほうが上ですが、そのまま直通するとはいえ留萌十字街で系統番号が変わるため、単一系統としてはこの八木新宮特急バスが日本一の距離となっています。
きっぷのパッケージはこのようなカバン型。
この中に木の通行手形だったり、DVDだったりするものが入っています。
こちらは、いろはにほへと順に並べた沿線ガイドです。コレ見ながら乗ると楽しいかも。
さて、この日の奈良県南部は雪、ちらつく中いよいよ新宮行きが入ってきました。
やや短尺ではあるものの、普通の1ドアタイプのバスです。八木新宮線専用で入っており、奈良交通では最古参にあたります。置き換えの話もでていますが、大型バスの新車が入れられるかは微妙とか。
運賃表示機も良くあるタイプですが、所要時間が普通ではありません(笑)
五条、十津川温泉、熊野本宮を経由して新宮に向かいます。
所要時間6時間20分ですが、途中で運転士の交代はなく、1人で通し運転するため、途中で休憩時間が設けられています。
まずは五條バスセンターで10分間の休憩。隣がイオンなので、ドリンクや食事を仕入れることができます。普通のバス内で飲食はちょっと・・・ですが、長丁場ですから備えは必要です。
五條バスセンターをすぎるといよいよ山中に入っていきます。雪も増えてきましたが、今日は特にチェーンは必要ないとのことで、特に遅れることはなさそうです。
五條から城戸までは、旧国鉄の五新線が並走します。といっても鉄道ではなく、鉄道の未成線にバスを通したものです。以前は国鉄→西日本JRバスが運行していましたが、現在は奈良交通がこの路線にバスを走らせています。
いよいよ天辻峠にさしかかると雪もかなり増えてきます。このあたりでたしか標高600mぐらいのはず。でも、この程度ならば大丈夫、と運転士さん。
2つ目の休憩地は上野地。こちらは20分ほど休憩します。近くには、いわゆる観光用を除いた歩道用つり橋では日本一の規模となる谷瀬のつり橋があります。
つり橋は長さ約300m、高さ54m。非常によくゆれます。
しかも今日は雨の上に強風のため、傘があおられ、まっすぐに歩行するのも難しい。
なかなかスリルのある体験です。
休憩をすぎるとところどころ離合も困難な箇所がでてきます。トラックだったりするとゆずりあいの精神で。
そして最後の休憩地、十津川温泉です。ここまでで約4時間。あと2時間ほど乗ることになります。
十津川村を越えると今度はいよいよ和歌山県へ。山の中ばかり走ってきたので、熊野本宮で町並みが見えてきたときは、ちょっとほっとしたようなしないような。
そしてこのバスは湯峰温泉、川湯温泉も経由します。川湯温泉は川湯露天風呂が営業中でした。
特急バスとはいえ、ここまではこまめに停車していきましたが、和歌山県に入ると基本的に熊野交通のエリアとなるため、奈良交通のこのバスは基本的にすっとばしていきます。
このため、ウォータージェット船の乗り場である志古をすぎると、次のバス停はなんと新宮市内の「新宮高校前」、隣のバス停留所まで800円です(笑)
そしていよいよ終点の新宮に到着です。定刻での到着ですが、新宮では整理券番号が100超えてました(笑)
最後にこの特急バスに始発から終点まで乗車すると、完乗証明書がもらえます。お手製ですが、ラミネート加工され、いい紀念になりますね。
6時間路線バス乗りっぱなしは大変ですが、ところどころで休憩で降りたりしたので、意外と疲労はありませんでした。
乗りっぱなしもいいですが、折角途中に温泉とかあったりするので、どこかで途中下車しながら旅行するのもいいかもしれませんね。
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