今から約10年前の2014の「北斗星」の札幌→上野のA寝台「ツインデラックス」の特急券・A寝台券です。
ツインデラックスは国鉄時代末期の1987年3月に「ゆうづる」に連結され、翌年の青函トンネル開通および「北斗星」の運行開始と同時に「北斗星」に連結されるようになっています。以来、2015年の廃止まで一貫して「北斗星」系統の列車に連結されていました。
ツインなので、2人用寝台となり、寝台料金は27460円。一人あたりに換算すると「シングルデラックス」と同額になりますね。
2014年は「北斗星」廃止が報道されてフィーバーになっていましたが、ツインデラックスは穴場だったようで、一週間前で5489で普通に取れました。
2段ベッドとソファーシート
上野駅で行き先「札幌」を見ると、北へのあこがれがわいてくるのと同じく、札幌で行き先「上野」って見ると、これまた遠くにいくんだなあ、と思います。
もっとも首都圏からの旅行者は、この「上野」の文字を見ると、現実に引き戻されてしまうのだとか。。。。
「ツインデラックス」は8号車。車内に入ります。
廊下はA寝台らしく絨毯がひかれているものの、蛍光灯のつくりなど無骨感が出ておりなんとなく国鉄の香りを漂わせます。
室内は2段ベッドとソファ、テーブルの構成。ワインレッドの座席や寝台などは高級感あふれるものの、白い無機質な壁や室内灯がこれまた国鉄らしく無骨感たっぷり。まだ化粧板を総取り換えした「トワイライトエクスプレス」のB寝台車のほうが高級感あります(笑)
それでもB寝台「デュエット」や、ツインデラックスにレイアウトが似ている「ツイン」に比べると室内広さは段違い。このあたりはさすがA寝台。
液晶テレビがあり、ビデオなどを流していますが、微妙に見づらい位置にあります(笑)
下段寝台はベッドを跳ね上げると座席になります。かつてさくらなどに転結されていた「カルテット」や、「あけぼの」「北陸」のシングルデラックスでも同種の構造の座席となっていました。
この種の座席の難点は、座面がどうしても下がってしまうこと。もっとも「ツインデラックス」は部屋自体広いため、足を伸ばして過ごしていました。
一方、2階は頭部分が壁で覆われてちょっとした秘密基地のような感じ。灯り取り用に近い小窓が設置され、寝ながら外を眺めることができます。なかなか面白い構造です。
食堂車賛歌
一人旅のときは個室に入るとずっと個室にこもることが多いですが、二人旅のときは流石にそういうわけにもいかず、食堂車「グランシャリオ」へ。コースはフランス料理のコース7800円也。ちなみに「グランシャリオ」は「Grand Chario」フランス語で「北斗七星」を示します。
フランス料理のコース料理でオードブル、魚料理、肉料理、デザートの順。パンなどは自由に食べられます。今の万単位のグルメ列車を考えると、7800円のフランス料理が安く感じる(笑)
以降、料理は写真を見てもらいましょうか。
早速「北斗星」ラベルのワイン(ミュラー・トゥルガウ)を追加してるし(笑)「グランシャリオ」では「北斗星」のラベルが入ったハウスワインを常に赤白一種類ずつ用意していました。
ワインが赤ワインになってるのですが(笑)こちらは赤ワインの「ツヴァイゲルト・レーベ」
赤白あわせて北海道ワインが北斗星向けに製造、販売しているものです。
ここで、スパークリングを追加。さらに飲む。
気がついたらメニューのワイン・日本酒を全部注文していたことに(笑)
そして他のお客様は皆食事を終わって食堂車は私たち2人のみに(笑笑)
そしてあらかじめフランス料理分のチケットは購入済なのに、追加料金で福沢諭吉が複数枚飛んでいくことに(大爆笑)
・・・なんでこうなった。これが食堂車の魔力なんだろうか(多分違
翌朝はしっかり食堂車で朝食を。かなり手抜き合理化が進んだ朝食ではあるものの、動く景色を見ながらの朝食はやっぱり他では得られないものです。
なんだか、ツインデラックスよりも食堂車でのひと時のほうが印象が強かった今回の「北斗星」の乗車でしたが、最後に側面に流星マークが描かれたEF510形機関車による牽引で上野駅到着。
最新鋭の機関車であるEF510による「北斗星」牽引は2009年から2015年の間の6年間と短く、意外と知らない人もいるかもしれません。
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