「前潟-宮古」往復乗車券(106急行)

前潟~宮古往復乗車券
かえりのきっぷ

こちらは帰りのきっぷ。盛岡にしなかったのは盛岡だと盛岡下車時に強制回収されるためです。

前潟駅~宮古駅の往復乗車券です。前潟駅は田沢湖線で盛岡の隣の駅となり、イオンモールの最寄り駅となっています。
さて、今回は「ひなび宮古」で宮古に向かい、106急行で盛岡に戻るときにこのきっぷを使用しています。
106急行とJR山田線はライバル関係ではありますが、さらに強敵としてマイカーの存在があり、今回は公共交通機関としての競争力維持のために、手を組んだそうです。

山田線乗車券 106特急・急行バス乗車取扱 実証実験

JR山田線乗車券での106特急・急行バス乗降について(2024.4/1~2025.3/31)

利用可能なのは、山田線を経由する乗車券。青春18きっぷなどのフリーきっぷは対象外ですが、区間が指定されたきっぷは対象になります。
JR線のきっぷで106特急・急行に乗れるもので、逆に106特急・急行の乗車券で山田線は乗車できません。
このパターンで一番有効なのは、東京~盛岡~宮古のきっぷで、盛岡~宮古を山田線ではなく106特急を利用するケースでしょうか。

運賃としては、盛岡~宮古間の場合、JR1980円、バス2200円なので、単純にJRきっぷのほうが安く、また東京~盛岡~宮古の通しで買うとより顕著に出てきます。
フリーきっぷが対象外なので乗り鉄でこの恩恵にあずかれるケースは多くはないとは思いますが、今回「ひなび」の初乗車と絡めて思い切って乗ってみました。
なお、JRの途中下車可能なきっぷで106急行に乗ると、106急行の途中下車が可能になります。

海の幸満載

蛇の目本店

宮古駅前にある蛇の目本店。ランチ時間は行列ができます。

6/29の記事から続く)

ちょうどランチ時間。さてどこかいいかなと駅前を見渡すと、人が集まっている店が。ならばはずれではないだろうということで、宮古駅前から見える「蛇の目本店」でランチ。

やっぱ海鮮でしょ・・・ということで、一番人気という上ちらし寿司を注文

上ちらし寿司。

海の幸がてんこもりの上ちらし寿司。とにかく海の幸が多くて2400円はお値打ち。ただし、盛り付けがかなり雑なのは、まあ地元向けなので仕方ないところか。

出てきたちらし寿司は、えび、カニ、ホタテ、いくら、サーモン、まぐろ、イカ、タラ、タイ、ウニと所せましと積まれています。高級店ではないので、どっちかというと盛り付けというよりは載せているだけのようにも見えますが、回転がはやいせいかネタの新鮮さはすばらしいところ。

この上に「特上ちらし」というのがあり、4480円と2000円跳ね上がるので躊躇したのですが、運ばれてきた特上ちらしを見て、しまった、こっちを頼めばよかった、と後悔することしかり。リンク先で分かりますが、ボリュームが半端ない。

景色を楽しむなら急行バス

海鮮を堪能したあと宮古駅のバス乗り場に移動。既に入線していた盛岡行き106急行に乗車します。

106急行

106特急は宮古盛岡横断道路をひたすら走りますが、急行は旧道をひたすら走ります。ここも特急はトンネルでショートカットしますが、急行便は右折して川沿いを走ります。

106特急・急行は、2021年の宮古盛岡横断道路全通に伴い、大きくダイヤがかわり、それまでこまめに停車していた急行が大幅に減便され、宮古盛岡横断道路をショートカットする特急便がメインとなっています。
所要時間が特急便が1時間40分に対し、急行便は2時間15分。利用客の大半が盛岡市内~宮古市内なので特急便のほうが好評のようで、2024年現在昼間の急行便は12時台の1本のみで、あとは急行便は朝夕に偏っています。

ただ、乗りバス的にはトンネルをぶち抜いてショートカットする特急よりも川沿いをうねうねと走る急行のほうが景色的に楽しいのは確かで、今回はあえて急行に乗車しています。
なお、従来は特急のほうが急行より高かったのですが、2024年4月の運賃改定で特急・急行ともに運賃同額となっています。(ただし繁忙期は特急のみ200円値上げ)

というわけで3割ぐらいの客を乗せて発車。宮古市内の下千徳で1人乗車した以外は全員盛岡まで直行しましたので、やはり特急需要のほうが高そうです。

蟇目を過ぎ、直進するとトンネルに入るところを右折して、川沿いを走行します。さっきまではたくさんの車が走っていましたが、みんなトンネルのほうに向かったため、川沿いの道は車はほとんどありません。茂市はJR山田線を越えるこ線橋の上にありました。

このあたりは山田線がつかずはなれずといった感じで並走します。ときおり、宮古盛岡横断道路を走ることもありますが、道があるとそっちに入ったりして「急行」なのに田舎のバスみたい。
やまびこ産直館でトイレ休憩です。ここで初めてバス車体を撮影。なお宮古盛岡横断道上にあるため、特急・急行ともにここが休憩箇所となります。

岩手県北バス

岩手県北バスの高速バス仕様です。やまびこ産直館ではトイレ休憩。なお、バスにもトイレの設置はあるので、一応万が一のときも大丈夫。

やまびこ産直館はJR山田線では川内駅が比較的近いですが、それでもあるくにはちょっとしんどい距離。でもひとけのない山田線沿線と違って、やまびこ産直館はドライバーでにぎわっていました。

ここから先はさらに山の中へ。でも集落があると急行は丹念に立ち寄ります。

平津戸

JR山田線では廃止された平津戸もバスは立ち寄ります。またしてもトンネルを目の前にして左折して川沿いの道を走ります。

JR山田線では廃止された平津戸もバス停留所は健在。もっとも集落といっても数軒の家があるのみ。どこまで公共交通機関が利用されているか不思議なところです。

川沿いをうねうねと上がっていくと高原地帯に。区界高原です。
区界から先国道106号線はJR山田線と大きく離れてしまいます。まず特急便は区界から全長4998mの新区界トンネルで一気に峠をトンネルで抜けて盛岡に向けて駆け降りていきます。

一方急行は旧道をとおり、区界峠にアタックします。さらに区界峠を越えられないJR山田線は大きく北側を迂回して盛岡に向かうこととなり、区界~盛岡間はバスとJRは完全に別物となっています。

区界峠

区界トンネルをぬけると急カーブの連続で盛岡市内へ下っていきます。その展望もなかなか楽しい。

急行は国道106号線の旧道を区界峠を越えていきます。カーブが連続しますが、その隙間から見れるワイドな眺望は急行便ならではというのではないでしょうか。

市内に入り、何やら人がやたら多いなあと思ったらこの日はチャグチャグ馬コの日でした。
通り過ぎたばかりでまだ見物客が大量に街に繰り出しており、歩道は人でいっぱい。
県庁市役所前バス停で久しぶりの客を乗せ、定刻よりやや遅れて終点の盛岡に到着しました。

盛岡駅到着

盛岡駅に到着。前潟までのきっぷなので回収はされず手元に残りました。

106特急・急行ですが、急行は確かに時間はかかりますが、景色を堪能したいのならば急行を選ぶべきでしょう。本数が少ないのがネックではありますが・・・

7/3の記事に続く)

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