台鉄「莒光」第607次乗車券・他

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台鐡の急行にあたる「莒光」607次の乗車券です。
莒光については2013年7月15日の記事に譲るとして、今回のお題はこのきっぷの起点である侯硐駅です。

かつては選炭鉱山で栄えてた町ですが、閉山と同時にあっという間に廃墟となってしまいました。今でも駅のそこかしこに廃墟が残っています。
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で、しばらくは何もなかった侯硐駅周辺ですが、かつての炭鉱マンが心の癒しに飼っていたネコが野良化してそのまま周辺に住み着き、まわりの住人も世話した結果、侯硐駅周辺はネコ王国になってしまい、今日ではネコを愛でにたくさんの観光客がやってくるようになりました。

日本人にも有名な平渓線に乗ると止まる駅でもあり、また九份からも近いのですが、日本人観光客にはまだ一般的ではないようで、九份や平渓線ではたくさん見られた日本人観光客が、ここではほとんど見かけませんでした。

で、駅の改札の横にはネコ小屋が。
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駅を出ると、さっそくねこのおでむかえ。
ここのネコは結構人懐っこく、観光客に近寄ってきます。駅売店ではネコのえさ販売も。

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ここにもねこが。
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駅には猫村散策マップなんてものもあり、ネコに出会いやすいポイントがイラストで説明されてます。まあ、さがさなくてもそこかしこにネコはいますが。

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こちらは、駅前にある閉山になった鉱山の歴史を展示している願景館という建物ですが、館内はネコがそこかしこで寝ており、ほとんど猫屋敷状態。

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願景館の横から川べりに出ることができ、展望台がありますが、そこにもネコ小屋とそのヌシと思えるネコがいました。日本語がわかるとは思えないのですが、なんとなくおいでおいでやってると近づいてきました。

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そんなのどかな侯硐駅ですが、「空襲避難位置図」なんて物騒なものも。日本だったら災害時の避難経路図は良く見かけますが、空襲避難経路図は流石に日本では見かけないです。外国だと感じたヒトコマでした。

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なお、侯硐駅はきっぷファンの中でも有名な駅で、それは本線で硬券を扱う駅だからです。
特に優等列車の硬券が残っている珍しい駅で、通常は端末を使った発券ですが、頼めば硬券で売ってくれます。ただし在庫限り。
普段は使わないきっぷは買わない主義ですが、ここは記念購入してみました。(あまった台湾ドルの消費というのもあります。)

でいつものように「有没有硬票?、莒光」と聞くと、「紀念用?」と聞いてきたので「对!」と答えました。すると、やや年配の駅員がおもむろに窓口の後ろから箱を取り出し、莒光号のきっぷを並べました。
このうち新しめのものと古めのもの2枚をチョイスして購入しました。それがこれです。

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なお、値段は変わってますが、値段の訂正印は入ってません。右側の侯硐から嘉義は現在は528元。いったい何年前のきっぷなんだろうか。

左側が比較的最近の硬券ではないかと思います。
右側は値段からわかるとおりかなりの年代物のようで、硬券の紙質もかなり古め。そもそも現在は莒光で侯硐から嘉義まで一本でいける列車はありません。継ぎ足せば可能ですがそこまでする人はそうそういないと思われ、売れ残ってここまで残ったのでしょうか。

なお、現在硬券の莒光については問答無用に無座となります。
日本では売れない区間のきっぷを残す(しかも廃札にせずに売る)というのはまずみかけないのですが、こういうのも売っているのはお国柄なのかもしれません。

 

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「台鉄「莒光」第607次乗車券・他」への5件のフィードバック

  1. 猫で客寄せ・・・日本にもどこぞでありましたがここはすごいですね!わざわざデザイナーをよんで橋梁を作り直したほどです。
    ところで切符の件ですが窓口発売の軟券は今でも2枚出てきますか?(縦書きの小さいやつ・・・休息用に椅子のチケットホルダーに挿入する)

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     旅の2日目(12月29日)は、台北の新市街地と郊外の街を巡りました。
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  3. この日は雨だったので、ネコもみんな建物の中や屋根の下に入ってました。
    駅売店にまでネコが居座ってたのは驚きましたが、これがここの日常なんでしょうね。

    軟券は今回は購入してないのでわかりません。。。

  4. はじめまして。台湾在住の越後屋と申します。
    侯硐站にはなんだかんだ毎月1回くらい訪問しています。ダッチングマシンがないのが残念ですが、優等列車の券は魅力的です。

    右の券は1980年頃の券です。普通列車ではありますが、日南站へ行くとさらに古い1960~70年頃の券が残っていて、ダッチングマシンと相まってさらに魅力的です。

    軟券は1枚になりました。

  5. ありがとうございます。1980年なんですね。
    さらに古い硬券が現役なのは驚きです。次回機会があったら訪問してみたいと思います。

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