特急「ダイナスター91号」特急券(株主優待)

「2024年3月ダイヤ改正で消えたきっぷシリーズ」が続いていますが、今回もダイヤ改正で廃止された「ダイナスター」の特急券です。株主優待で5割引です。

「ダイナスター」は越後湯沢~福井間の特急「はくたか」などが運行されていましたが、北陸新幹線金沢開業で金沢以北の在来線特急が廃止。また同区間の「おはようエクスプレス」の編入もあり金沢~福井間で「ダイナスター」として運転されるようになりました。
ダイナスターは福井県の名物(ん?)である恐竜(ダイナソー)とスターをあわせたもの、と説明されています。

2015年の北陸新幹線金沢開業直後に乗車した「ダイナスター91号」は平日のみ運転される通勤特急「おはようエクスプレス」を土休日運転する際の愛称で、全車自由席だった「おはようエクスプレス」に対しこちらは指定席を連結していました。
北陸新幹線開業時に金沢方面の週末需要を満たすために設定されたようですが、それほど乗車率がよくなかったのか、いつしか消滅しています。

運転区間上、北陸新幹線が延伸されると廃止されるのを確約されたある意味悲運な特急であり、予定通り2024年3月の北陸新幹線敦賀開業時に運行開始から10年経たずに廃止されています。

身軽な3両特急

ダイナスター
ダイナスターの愛称表示はシンプルなもの。この日の指定席は数人でした。

ダイナスターは朝福井を出発して金沢に向かい、夜金沢から福井に向かうため乗車するには福井に泊まる必要があります。

今回乗車したダイナスター91号はサンダーバードのエンブレムが入った683系の身軽な3両編成。
定期列車は2015年の運転開始当初3往復ともグリーン車込みの6両編成でしたが、「ダイナスター91号」はもともと「おはようエクスプレス」なので3両。自分にとっては683系の付属3連のみという編成はこれが初体験です。

ただし、3往復あった定期「ダイナスター」のうち、早朝、深夜の1号、6号は、2016年に3両編成となり、コロナ渦の減量ダイヤの中で廃止され、2往復の状態で北陸新幹線敦賀開業を迎えました。

福井駅で発車を待つ
福井駅で発車を待つ683系「ダイナスター」。福井の在来線ホームに特急が乗り入れることももうなくなりました。

指定席2両、自由席1両の3連。自由席は見ていませんが少なくとも指定席の2号車は乗客は数人。ガラガラです。
途中で乗ってくるのかな?とおもいきやそんなことはなく、ガラガラのまま金沢駅に到着。
2015年当時は割安なチケットレス特急券はなく、かといって金沢からの北陸新幹線にも接続していない(後続の定期「ダイナスター」でも間に合う)ため、純粋に対金沢のみの需要で設定されていたこともあって、割高な指定席は敬遠されたようです。
もっともほどなく91号自体が設定されなくなったため、列車自体の乗車率がよくなかったのかもしれません。

そんな「ダイナスター」ですが、「サンダーバード」「しらさぎ」ほど話題になることはなく、2024年3月のダイヤ改正で廃止されています。

この記事をシェアする: