特急「しまんと1号」指定券(+鉄道ホビートレイン)

しまんと1号指定券

特急「しまんと1」号の指定券です。南風が岡山~高知間を結ぶのに対しこちらは高松発着となっています。かつてはそれなりに本数があり、また高知~宇多津間を「南風」と併結する列車もあった「しまんと」ですが、近年は本数が減少し2025年3月のダイヤ改正では2往復まで減少してしまいました。高松発が朝2本。高松行きが朝1本と夜1本です。
このうち「しまんと1号」は高松発中村行き、「しまんと4号」は宿毛発高松行きと比較的長距離列車となっており、特に「しまんと4号」の走行距離298.0kmは四国最長距離列車となっています。

「しまんと1号」は高松6時4分発と早起き特急となっており、高知を越えて窪川まで乗車しています。
さて、「しまんと1号」がらみでは2025年のダイヤ改正でちょっとした変化があったのですが・・・それは後程。

前面展望を楽しもう

高松駅に停車中の「しまんと1号」

高松駅に停車中の「しまんと1号」。2両のミニ編成で中村まで四国を横断します。

(6/4の記事の続き)

ジャンボフェリーの連絡バスで高松に運ばれ、駅前に着いたのが5時40分ごろ。かつてはジャンボフェリーの高松東港到着が4時過ぎだったので、高松始発の5時頃の電車に乗ることもできたのですが、減速ダイヤと時間がやや後ろ倒しになった影響で、朝一は無理で6時頃の列車となります。

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さて「しまんと1号」はジャンボフェリーで高松に来ると結構お約束で以前も同じルートをたどっていますが、またしても同じルートです。まあ四国の場合選択肢が少ないというのもあって、どうしても特定の列車、特定のルートに偏ってしまいます。

前面展望

窪川方面の1A/1B席は前面展望が可能。小ぶりではありますが、通路側のB席のほうが見やすいかな?

さて、「しまんと1号」ですが1号車窪川側半分が指定席となります。ということは、前面展望ができる席が指定席となっており、まさか空いてないだろうな・・・と思って前日みどりの券売機で調べるとがっつり空いています。
その場で指定を押さえました。

車両は2700系。この車両の前面展望は以前の車両の2000系と比べるとちょっとこぶりで見ずらい。
それでも振り子車両特有の車両の傾きとかがよくわかります。窓横の景色よりやっぱり前面展望のほうが気になるのは乗り鉄の性か。

高知で客が一斉に入れ替わり、後半戦に。というか自由席がほとんど埋まります。
その自由席客のほとんどは土佐久礼で下車。なんで?と思ったら今日は久礼大正町市場の「かつおまつり」でした。

久礼大正町市場
...

すっかり閑古鳥が鳴く車内となり、窪川駅で下車です。

後方展望を楽しもう?

鉄道ホビートレイン

窪川駅に停車中の「鉄道ホビートレイン」。登場して10年以上たってようやく初乗車です。

窪川駅で待っていたのは「鉄道ホビートレイン」。すでに登場してから10年以上経過しますが、今回が初乗車です。
このユーモラスな姿は「四国新幹線」とも言われ、初めて見る人には絶大なインパクトを与えていました。

この鉄道ホビートレインは、以前は宇和島に宿泊して宇和島始発列車に乗るか、「しまんと1号」に乗って窪川駅で1時間20分ほど待つしかしかなかったのですが、予土線の「パターンダイヤ」導入に伴って窪川駅の発車時刻が1時間以上前倒しとなり、乗り継ぎ時間が12分と絶好の接続になりました。

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予土線へのパターンダイヤ導入に伴って、列車のダイヤが1時間以上変わるため、毎日使う人にとっては大ダメージになるのでは?と思ったのですが、実際乗ってみると特に窪川~江川崎間は地元民と思しき人はほぼ皆無。土佐大正から乗ってきたおばあさんがかろうじて乗ってきたぐらいで、通学利用すらなさそうです。
そりゃ時刻が大幅に変わっても問題ないか。

車内

鉄道ホビートレインの車内。鉄道模型が展示されていますが、目立つのはやっぱり転換クロスシートでしょうか。

車内はシートモケット、床、そしてカーテンに至るまで青系統で新幹線のブルーのイメージ。床には讃岐鉄道A1形の設計図が描かれており、なんだか理系な感じがします。
同じくキハ32改造のホビートレイン「かっぱうようよ号」を比べてもクールな感じ。

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もっともキハ32自体登場から35年が経過し、もともとバス部品や廃車発生品を使用して徹底的に低コストで作った車両であるので、かなりくたびれている感があります。おそらく「鉄道ホビートレイン」含めてここ数年で何等かの動きがあるものと思われます。

転換クロスシート

最大の特徴でもある転換クロスシート。2人掛けの2脚あるうち、片方は転換できない仕様となっています。

最大の特徴が新幹線0系から移設した転換クロスシート。このタイプの座席は昭和50年代半ばまでに製造された新幹線0系に使われていたシートで、今となっては信じられないですがリクライニングはせずに転換する座席です。
肘置きにテーブルが収納されていますが、これも使用可能となっていました。

さすがに座席はくたびれていますが、北海道のキハ54とともに貴重な0系新幹線の遺構になるかと思います。

「しまんと1号」では最前部で前面展望でしたが、「鉄道ホビートレイン」では最後部で流れる景色を見ることに。

予土線の鉄橋通過。

予土線のうち、窪川~江川崎間は比較的近年に開通した路線のため、直線でトンネルと橋で四万十川を上っていきます。

予土線のうち、窪川~江川崎間は、昭和40年代に開通した比較的近代的な路線で、四万十川沿いを橋とトンネルで走り抜けていきます。最高時速85km/hをマーク。小型のキハ32にとってはかなりのスピード感となります。

四万十川沿いを快走して江川崎に到着。

しまんトロッコ

江川崎で交換したしまんトロッコ。観光客でいっぱいでした。

江川崎ではしまんトロッコ号と交換です。
ここから先は元軽便鉄道という線路規格の低さが災いしてか、最高速度も50km/hぐらいまでダウン。田園地帯をのんびり走ります。
務田を過ぎると宇和島に向けて山下り。このあたりのドラスティックな景色の変化は結構目を奪われますね。

終点宇和島駅

宇和島駅に到着。さっそく車内清掃が入り、そのまま車庫に引き上げていきました。

宇和島には定刻に到着。
折り返し車庫に入りますが、鉄道ホビートレインの前照灯に明かりがともると、この明かりだけでもなんだか新幹線0系のように見えてくるのが不思議です(笑)

(6/8の記事に続く)

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