「奥出雲おろち号」指定席券・3

奥出雲おろち号
「奥出雲おろち号」指定席券。こちらはわずか1区間の指定席券

さて、奥出雲おろち号ですが、2023年度をもって運行終了することになりました。
そのせいか、満席の日が多くなっている気がします。しかも団体で入ることもあるため、ますます取りにくくなっています。
個人客は備後落合に着くと乗り継ぎの列車がないため、たいていの客は折り返していきます。
しかし、団体は往復乗車することはまれで、基本的には三井野原や備後落合でバスが待機して抜けていく関係上、木次→備後落合の方向で取られることが多く、団体が入った日は逆の備後落合→木次は空くことが多いです。

ということで、このきっぷも当日取得しました。

試し乗りに便利な三井野原~出雲坂根

さて、先の記事で出雲坂根で奥出雲おろち号と備後落合行き普通列車が交換していました。

これはつまり、三井野原に車を置いておけば、出雲坂根を往復することができるということで、木次線試し乗りにはうってつけです。

    • 三井野原13:27発(奥出雲おろち号)出雲坂根13:49着
    • 出雲坂根13:50発(普通列車)三井野原14:09着

運賃:三井野原~出雲坂根往復、420円
料金:奥出雲おろち号、530円
合計:950円

約50分弱の鉄道の旅です。意外とリーズナブルかも?

三井野原
三井野原駅に入線する奥出雲おろち号。
列車入線
停車中の奥出雲おろち号

三井野原駅には駐車場があり、基本的に空いているので車を置くことができます。
上りは機関車を先頭に入線します。
乗車は私含めて3人。車内は7割ほどの乗車率。

高低差167mの旅。

入ってすぐ見どころの三井野大橋
出発してすぐ見どころの三井野大橋。オロチループの一番上になります。

三井野原駅を出発してすぐに見どころの三井野大橋です。
この位置では見下ろす位置にあります。右側に見えるのが道の駅おろちループです。
この付近はおろち号のハイライトとして、徐行運転します。

おろちループ
おろちループです。夏場は木々に覆われてちょっとみづらい。

三井野大橋を過ぎると今度はおろちループのループが見えてきます。
しかし夏場は木々の緑が邪魔をしてはっきりループが見えないのが泣き所。徐行区間を過ぎるとトンネルが繰り返す区間になります。

この区間はトンネルと緑ばかりでどこ走っているかわかりにくいですが、実はかなり迂回しています。

三井野原と出雲坂根の間は直線距離にして800mですが、高低差は167mもあります。さすがに直線距離では車ですらまともにクリアできませんので、国道314号線は奥出雲おろちループ、そして木次線は三段式スイッチバックと極端なΩループでクリアしています。

見上げる三井野原大橋
どんどん下りて行ってついに三井野原大橋を見上げる位置まで下りてきました。(遠くに見えるのでちょっとわかりにくいですが・・・)

トンネルと緑だらけでわかりにくいですが、時折見える橋とループ橋が目安になります。どんどん下っていくのがわかります。

すると、車内放送でこんな案内が。

「出雲坂根駅で備後落合行き普通列車に乗り継ぎのお客様、おられましたら車掌までお申し出ください。」

出雲坂根の乗り継ぎ時間は1分。このため、出雲坂根で乗り継ぎしたい人はあらかじめ車掌に申し出て、接続を取ってもらう必要があります。
逆にいうと、このために出雲坂根での乗り継ぎもバッチリということになりますね。

しばらく走行していると進行方向左手下に木々の向こうから出雲坂根駅が見えてきます。まだだいぶ下りる必要があります。

眼下の出雲坂根駅
ちょっとみずらいですが、木々の合間に出雲坂根駅の駅舎が見えてきます。

さらに走行していると、進行方向左手に三段式スイッチバックの二段目が見えてきました。

三段式スイッチバックの二段目
スイッチバックが見えてきました。ここからジグザグに下りていきます。

そして二段目の線路と合流。運転士がDE10から客車に移って今度は客車を先頭にゆっくり下りていきます。
しばらく走っていると、一段目の線路が見えてきました。まもなく出雲坂根です。
ここまで22分。非常に中身の濃い汽車旅でした。

一段目の線路
一段目の線路が見えると出雲坂根駅はもうすぐ。

出雲坂根一分乗り継ぎについて

さて、出雲坂根に到着すると、入れ替わりに備後落合行きの列車が出発します。
基本的に備後落合行きの列車が発車するまで、「奥出雲おろち号」の客は線路を渡れないのですが、乗り継ぎ客は別です。
備後落合行きの運転士は事前に乗り継ぎ人数の連絡を受けていたようで、自分を含めた乗り継ぎ客が乗車したことを確認すると、すぐに三井野原に向けて出発しました。

(10/04の記事に続く)

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